アップル、レアアース磁石購入でMPマテリアルズと契約 5億ドル規模

米アップルは15日、MPマテリアルズとの間で複数年のレアアース磁石供給に関し、5億ドル規模の契約を結んだと発表した。2020年7月撮影(2025年 ロイター/Gonzalo Fuentes)
[15日 ロイター] - 米アップルは15日、MPマテリアルズとの間で複数年のレアアース磁石供給に関し、5億ドル規模の契約を結んだと発表した。米国に今後4年間で5千億ドル規模を投資する計画の一環で、iPhone(アイフォーン)の米国への生産移管に向けた動き。重要鉱物を巡り、米企業と政権が連携を深める姿勢が鮮明になった。
レアアース磁石の供給は2027年に開始予定だが、アップルはMPマテリアルズに2億ドルを前払いする。アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は「レアアースは先進技術に不可欠だ。今回の契約により、米国での重要材料の供給が強化される」と表明した。
MPマテリアルズは先週、米国防総省からの数十億ドル規模の契約を獲得したばかり。市場調査会社は、アップルがiPhoneなどに大量のレアアース磁石を必要としていることを踏まえると今回の契約「完全に理にかなう」とし、米拠点の供給業者と契約することで米政権に対して自社の存在価値を高めることができるとも指摘した。MPマテリアルズは磁石をテキサス州フォートワースの施設で生産する。MPマテリアルズの株価は一時急伸。アップルも買い優勢で推移している。