最新記事
注目ニュースを動画で解説

なぜ10年で倍増? シニア世代に広がる「性感染症」...高齢者のセックスをタブー視するな【アニメで解説】

2024年5月18日(土)08時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
ベッドの中で顔を見合わせる高齢カップル

Newsweek Japan-YouTube

<特に高リスクなのはどんな人か? シニア世代で拡大する「性感染症」について解説したアニメーション動画の内容を一部紹介する>

アメリカの高齢者の間で淋病(りんびょう)や梅毒、尖圭(せんけい)コンジローマが拡大。シニア世代の性感染症患者は10年前に比べて約2倍にまで増えている。

背景には離婚率の上昇やコンドームの不使用に加えて、高齢者の「性」に関する話題を気軽に話しにくい現状も──。

本記事では、本誌YouTubeチャンネルの動画「シニア世代で「性感染症」が拡大中、10年で倍増...特に高リスクなのはどんな人か?【アニメで解説】」の内容をダイジェスト的に紹介する。

◇ ◇ ◇

ワルシャワ医科大学のユスティナ・コバルスカ教授は、この感染拡大の背景として「離婚率の上昇や避妊が不要になったことによるコンドームの不使用、性的機能障害治療薬の普及、シニア向け居住施設での集団生活やデートアプリの利用増」を指摘する。

加えて、50歳以上の熟年層は罹患による「気恥ずかしさ」から、医療機関への相談を避ける傾向にあるという。

newsweekjp_20240517074932.jpg

高齢者の性的活動についての誤解も感染拡大の一因となっている。年を取ると性と無縁になると考えられがちだが、様々な研究で50歳以上の性的欲望の度合いや性行為の頻度の高さ、性的パートナーの多さが明らかになっている。

newsweekjp_20240517075701.jpg

また、67~99歳のカップル42万790組を対象にしたアメリカの研究では、性感染症患者は配偶者と死別した「男性」に多く見られることが判明。研究結果は「男性高齢者の間でリスクの高い性的活動が常態化していることを示す」とコバルスカは指摘する。

newsweekjp_20240517080351.jpg

「世界の60歳以上人口は2050年までに倍増する見込み。性的活動を強化する薬も普及している。医療関係者はシニア世代の性に向き合い、積極的に高齢者向け医療に性の健康を組み込むべきだ」

■より詳しい内容については動画をご覧ください。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ウクライナ議会、スビリデンコ氏を新首相に選出 シュ

ビジネス

米小売売上高、6月+0.6%で予想以上に回復 コア

ワールド

ガザ攻撃で22人死亡 カトリック教会も被害 伊首相

ビジネス

TSMC、第2四半期AI需要で過去最高益 関税を警
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 2
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 3
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 4
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 5
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 6
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 7
    「巨大なヘラジカ」が車と衝突し死亡、側溝に「遺さ…
  • 8
    「異常な出生率...」先進国なのになぜ? イスラエル…
  • 9
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 10
    アフリカ出身のフランス人歌手「アヤ・ナカムラ」が…
  • 1
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 2
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 8
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 9
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 10
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中