トランプ「彼は目立ちたがり屋」 コミー氏を改めて批判 議員ら反発

5月11日、トランプ米大統領は9日に解任した米連邦捜査局(FBI)長官のコミー氏について「目立ちたがり屋」と批判し、自身はロシアの米大統領選介入疑惑を巡るFBIの捜査の対象にはなっていなかったと語った。写真は10日撮影(2017年 ロイター/Kevin Lamarque)
トランプ米大統領は11日、9日に解任した米連邦捜査局(FBI)長官のコミー氏について「目立ちたがり屋」と批判し、自身はロシアの米大統領選介入疑惑を巡るFBIの捜査の対象にはなっていなかったと語った。
コミー氏の評価について米上院議員やFBI長官代行からは反論が相次ぎ、FBI長官代行はロシアの米大統領選介入疑惑を巡る捜査を精力的に続行する意向を表明した。
コミー氏解任後初となるインタビューで、トランプ大統領はNBCニュースに対し「コミー氏は目立ちたがり屋で、スタンドプレーをする人間だ。FBIは混乱状態にあった」と語った。
また「解任するつもりでいた。私の決定だ」とし、「助言の内容にかかわらず、解任することを考えていた」と言明。ホワイトハウスやペンス副大統領はこれまでに、コミー氏の解任はセッションズ司法長官やローゼンスタイン司法副長官の助言に基づく決定だったと説明しており、トランプ氏の発言はこれと矛盾する格好となった。
民主党のシューマー上院院内総務は、ローゼンスタイン司法副長官に来週、上院で状況について説明をするよう求めたことを明らかにし、セッションズ司法長官もコミー長官解任について上院議員に説明することを望むとした。
上院情報委員会のリチャード・バー委員長(共和党)とマーク・ワーナー議員(民主党)はコミー氏を高く評価する立場を示し、ワーナー議員はトランプ大統領の発言で気分を害したと述べた。
ホワイトハウス報道官はこの日、トランプ大統領が近日中にFBI本部を訪問する予定だと明らかにした。しかしMSNBCは、FBI当局者がホワイトハウスに対し、大統領は温かく迎えられないとの見方を伝えたため計画が取り消されたと報じた。
ホワイトハウス高官によると、コミー長官の後任にはマイク・ロジャース元下院議員が検討されている。FBI長官人事は上院の承認が必要となる。