最新記事

消費トレンド

デビッド・ボウイの追悼グッズがネットでヒット商品に!
SNSから火が付く「インスタ映え消費」も注目トレンド

PR

2016年11月30日(水)12時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

 今年の番付でもう一つ興味を引くのが、東の期待株「"Road to 2020"日本カルチャー最注目」。リオ五輪に登場した安倍マリオを筆頭に、2020年に向けて日本文化の発信が増え、さらに海外でも日本文化への関心が高まっていることを受けてのランクイン。例えば、フランスで柚子胡椒を使ったスイーツが流行ったり、海外でもフランス料理やイタリア料理に日本の出汁(だし)が使われたりする例が増えている。

 また、ファッション業界では日本の着物への関心が高く、2016春夏のパリコレクションでは、帯や着物をモチーフにした衣裳や下駄が登場。2月に開催されたニューヨークファッションウィークでは、着物のファッションショーが行われたことも話題となった。

rakuten03.jpg

楽天市場の「トレンドハンター」、清水淳氏 Toru Nishiyama/TRYOUT

インスタグラムが消費を変える?

 今年の番付の「横綱」に選ばれたのは、東は「♯インスタ映え消費」、西は「ハイブリッド○○」。前者は、SNSで画像などを共有するアプリ、インスタグラムのユーザーが、自分のおしゃれなライフスタイルを発信するために、「インスタ映え」する商品を購入する現象のこと。インスタグラムから人気に火が付いたラウンドビーチマットは、楽天市場で前年比60倍以上の売り上げを記録した。また後者は、クロワッサンとドーナツが合体した「クロナッツ」のヒットを継承し、従来のアイテムを組み合わせた新しい"ハイブリッド商品"がスイーツ以外にも拡大。スカートとガウチョパンツを組み合わせた「スカーチョ」などが代表的な商品で、家電では蚊取り機能付き空気清浄器も話題になった。

 清水氏は今年の番付について、「様々な消費がインスタグラムに繋がっていたことが印象的。東の関脇『90年代リバイバル』に入っているピンクのコンバースも、インスタグラムなどのSNSで拡散され、あっという間に売り切れた。来年以降は、イベントなどに参加して共感できるような消費も、インスタグラムで繋がっていくのではないか」と、話している。

 楽天市場がスタートしてから来年でちょうど20年――。サイト上では、ワインや手芸関連、DIYグッズなどのジャンルで、特定のEC店舗や商品に固定ファンが付き、ロングセラーとなっているケースが多くある。伊藤久右衛門(京都府宇治市)の抹茶スイーツや、澤井珈琲(鳥取県境港市)のドリップコーヒーなどはその代表例。こうした知る人ぞ知る商品がロングセラーになるのは、海外や地方発のブランド・商品の発掘にも力を入れてきた、楽天市場ならではの傾向だ。

楽天市場 2016年 ヒット商品番付

2016年 楽天市場年間ランキング

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

貿易戦争の長期化、カナダ経済と金融安定性への脅威=

ビジネス

米タペストリー、業績予想を上方修正 主力「コーチ」

ビジネス

米労働生産性、第1四半期速報値は0.8%低下 約3

ワールド

新ローマ教皇にプレボスト枢機卿、初の米国出身 「レ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 2
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..最新技術で分かった「驚くべき姿」とは?
  • 3
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    骨は本物かニセモノか?...探検家コロンブスの「遺骨…
  • 6
    中高年になったら2種類の趣味を持っておこう...経営…
  • 7
    あのアメリカで「車を持たない」選択がトレンドに …
  • 8
    日本の「治安神話」崩壊...犯罪増加と「生き甲斐」ブ…
  • 9
    韓国が「よく分からない国」になった理由...ダイナミ…
  • 10
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 7
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 8
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 9
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 10
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中