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「このお菓子、子どもに本当に大丈夫?」──食品添加物の専門家が語る「避けたい3大NGおやつ」とは

2025年7月14日(月)16時13分
安部 司 (『食品の裏側』著者、一般社団法人 加工食品診断士協会 代表理事)*東洋経済オンラインからの転載

無果汁の清涼飲料水には、この「果糖ブドウ糖液糖」が1割ほど入っています。

500ミリリットルのペットボトルの場合、砂糖に換算すると50~60グラムも入っていることになります。50グラムの砂糖といったら「3グラムのスティックシュガーで16~17本もの量」です。

「スポーツドリンクならいいですか?」と聞かれることもあるのですが、スポーツドリンクでも500ミリリットルのペットボトルに、砂糖換算で30グラムほど入っていることは決して少なくありません。


「砂糖換算」と書きましたが、こうした加糖の飲料水の栄養成分表示には「糖質」「糖分」といった表示はありません。「炭水化物」という表示になっています。

「炭水化物10グラム」であれば、砂糖換算でおおよそ10グラムと考えることができます。ただし栄養成分表示は100ミリリットル当たりのものなので、500ミリリットルであれば5倍の量ということになります。

子どもたちは500ミリリットルのペットボトルぐらいなら軽々と飲み干してしまいます。スポーツをやっていて、1日に2リットルのスポーツドリンクを飲むというお子さんもいました。

「血糖値の乱高下」と「キレる子ども」の関係とは?

血糖値が急上昇すると血糖値を下げるホルモンのインスリンが出て、今度は血糖値が急激に下がります。こうした「血糖値の乱高下」は肥満や糖尿病のリスクを高めるし、脳や精神にも影響を及ぼします

少し前に急に暴力的になる「キレる子ども」が問題になりましたが、これも血糖値の乱高下と関係しているという見解があります。

つまり血糖値が急激に低下することで、イライラしたり、キレやすくなったりする傾向が表れるのです。

【子どもに食べさせたくない市販のお菓子③】菓子パン

ちょっと小腹が減ったとき、学校から帰宅後の軽食に、朝ごはんにと菓子パンは非常に便利な食べ物です。

私は講演や食育セミナーで全国のお父さんお母さんと話をする機会がありますが、「朝食に菓子パンを食べる」という家庭は今どき珍しくありません。

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