最新記事
ヘルス

血管年齢が13歳も若返る!? 循環器内科医が40代半ばから毎日食べている「ある食材」

2022年9月25日(日)15時30分
池谷敏郎(池谷医院院長、医学博士)*PRESIDENT Onlineからの転載
健康にいい食べ物のイメージ

※写真はイメージです wildpixel - iStockphoto


血管年齢を若く保つためにはどうすればいいか。循環器内科医の池谷敏郎さんは「青魚の常食と、大股早歩きのウォーキングが効果的だ。私も40代半ばころに生活習慣を見直したところ、実に13歳も血管年齢が若返った」という――。

※本稿は、池谷敏郎『若い体、いつまでも! 心臓セルフメンテ』(工パブリック)の一部を再編集したものです。

禁煙するだけで血管年齢は10歳も若返る

肺の健康を語るとき、喫煙の問題を避けて通ることはできません。禁煙するのに、遅すぎることはありません。禁煙による健康改善は若年で禁煙するほど効果がありますが、何歳であっても遅すぎることはありません。

e-ヘルスネット(厚生労働省)」によると、30歳までに禁煙すれば、もともと喫煙しなかった人と同程度の余命が期待できることや、50歳で禁煙しても余命が6年長くなることがわかっています。禁煙すると、24時間で心臓発作のリスクの低下がみられます。このように、早くにさまざまな健康改善効果が期待できます(図表1)。

禁煙の健康効果

禁煙2~4年後には、心筋梗塞などの虚血性心疾患や脳梗塞のリスクが3分の1に減少します。どんなに大量に吸っていた人でも、肺がんのリスクが低下するのは禁煙5年後以降と少し時間がかかりますが、10~15年経つと、さまざまな病気にかかるリスクが非喫煙者のレベルまで近づきます。

禁煙は、血管の若返りにも貢献します。たばこを1本吸うだけで血管が収縮し、即座に血管年齢は上がります。ところが、たばこを断てば、それだけで10歳も確実に若返るとされています。禁煙を決意したのであれば、自力だけではなく医療機関の禁煙外来のサポートを得ることを強くすすめます。自力ではつらい思いが募(つの)り、ストレスを溜めます。ストレスも血管を収縮させて高血圧を招きますから、血管の大敵なのです。

肺のコンディションを高める「リンゴの抗酸化作用」

肺のコンディションを整える食材として、りんごを推奨(すいしょう)します。肺がん、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、喘息、気管支炎などの病気を予防・改善し、また肺を浄化して呼吸機能も高めます。りんごに豊富に含まれる抗酸化物質、りんごポリフェノールの作用です。

りんごポリフェノールとは、りんごの皮に多く含まれるポリフェノールの一種で、強い抗酸化力を持ちます。りんごを切ってそのまま置いておくと、切った断面が茶色く変色します。これが酸化です。抗酸化物質は、この酸化を防いだりやわらげたりする作用を持つのです。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

仮想通貨詐欺のネットワーク摘発、5.4億ドル資金洗

ビジネス

中国中古住宅価格、6月は下落幅拡大 新築も伸び鈍化

ワールド

訂正「農業犠牲にせず」と官房長官、トランプ氏コメ発

ワールド

香港の新世界発展、約110億ドルの借り換えを金融機
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 2
    普通に頼んだのに...マクドナルドから渡された「とんでもないモノ」に仰天
  • 3
    ワニに襲われ女性が死亡...カヌー転覆後に水中へ引きずり込まれる
  • 4
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 5
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 6
    「パイロットとCAが...」暴露動画が示した「機内での…
  • 7
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 8
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    顧客の経営課題に寄り添う──「経営のプロ」の視点を…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 3
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 4
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 5
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 6
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた…
  • 7
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 8
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 9
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 10
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中