「そんな会社、大丈夫か?」と言われた逆境からの大逆転...成功に導いた「番狂わせの起業法」とは?

大賀 スタートアップ企業の事業の初期段階での調達としては、6500万円は大きな額ですよね。どうやってそれを実現されたんですか?
金谷 まず、ジャフコの当時の担当者の方がうちの会社にいらしたときに、「何かこの会社すごいことをやりそうですね」と言っていただけたんです。お金がなくて役員への給与も遅れている。そんな状態のとき、普通の会社はすごく雰囲気が悪いそうなんです。でも、「この会社はなんでこんなに前向きで、『うちの会社はすごいことになる』という予感を持って働いているのか」と。そこから、徐々に事業計画などを話し合って、この会社に出したいと言っていただけました。
大賀 それは会社の運命が変わる出来事ですね。
金谷 本当にありがたかったですね。そこから資金の余裕ができたことで、新規事業を考えることができるようになりました。
それまでは目指すべき方向も何もありませんでした。資金調達の後のしばらくは、またお金を減らすことがないようにと、携帯電話やインターネット回線の営業をしていたんです。でも、数字ばかりを追っていたので、無理な営業にクレームをいただくことが増えてしまいました。共同創業者から「ミッションがないと、このままではやっていけない」と言われて、初めて会社の目的について考えるようになりました。





