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【フジ中居問題】北尾吉孝氏の経営参画が、日枝久氏の残留と代り映えしそうにない理由

2025年5月15日(木)10時43分
木俣正剛(元週刊文春・月刊文藝春秋編集長)*DIAMOND Onlineからの転載

そんな氏に対して、セクハラ防止、人権防止の対策をどうするか、誰も質問しないのが不思議です。そもそも第三者委員会の結論は、大体以下のポイントに絞られます。

・本事案の被害女性に対し真摯に謝罪し、対話を始めること

・被害者の心情に真摯に向き合い、被害を救済し、二次被害から守り抜くこと

・真に人権尊重に資する3つの取組みを迅速に進めること

・リスク管理体制を見直すこと

・人材の多様性(ダイバーシティ)の確保

・取締役会及び監査等委員会・監査役のコーポレートガバナンス機能の強化

こうした具体案を提示した上で、「フジテレビは人権尊重やコンプライアンス問題が重要な問題になりつつあるその『過渡期』において、事業環境の変化やステークホルダーの要求水準の高まりを注視せず、時代の変化に即応して経営をアップデートしてこなかったことが、今の事態を招いた。経営責任は、重いというべきである」と指摘しています。しかし、北尾氏の発言や行動はほとんどそれを無視していました。


果たして適任なのか? ダルトンが提案する12人の顔ぶれ

しかも、彼がトップに立つためには、ダルトンなど外資系ファンドや村上ファンドなどの協力が必要です。とはいえ、その外資系ファンド、ダルトンの提案する新役員人事は、誰もが首をかしげるものだとしか言いようがありません。ダルトンが提案する12人は、以下のような顔ぶれです。

・北尾吉孝(SBIHD会長兼社長)

・北谷賢司(DAZNジャパン・インベストメントチェアマン)

・岡村宏太郎(元JPモルガン・チェース銀行在日代表)

・堤伸輔(新潮社の雑誌元編集長)

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