コラム

TikTokは実際のところ、どれだけ「危険」か? 中国当局へのデータ提供、個人の追跡、情報操作...実態を解説

2025年05月13日(火)18時34分

TikTokは西側諸国との「無制限戦争」の道具

・心理戦(TikTokまたはいわゆる戦狼外交)
・密輸戦争(西側の偽造品およびその他の物資の密輸)
・メディア戦争(ソーシャルネットワークおよび伝統的なメディアを参照)
・麻薬戦争(フェンタニルを参照)
・技術戦争(サイバー攻撃による知的財産窃盗の大規模な国家プログラムを参照)
・製造業戦争(すなわち、西側諸国の中国への依存を生み出す)
・資源戦争(希少鉱物の世界的な独占)
・経済援助のための戦争(戦略的腐敗を通じてグローバルサウスから西側を締め出す)
・文化戦争(プロパガンダとソーシャルメディアのトロール作戦による西側社会の分裂──その価値は数十億ドルに及ぶ)

上記の点を考慮すると、中国共産党と人民解放軍がTikTokを、政治的影響工作や軍事支援行動のための戦略的ツールの一つと考えていることは、誰の目にも明らかだ。TikTokは、アメリカと西側諸国全般に対する「無制限戦争」の道具と言えるだろう。

こうした動きの裏で様々なサイバー攻撃がますます使われるようになっているのも事実だ。サイバー空間の脅威インテリジェンスによるサイバー攻撃情報を常にアップデートし、自分たちの身を守ることの重要性は、不確実さを増すこの時代には、さらに高まっていくだろう。

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プロフィール

クマル・リテシュ

Kumar Ritesh イギリスのMI6(秘密情報部)で、サイバーインテリジェンスと対テロ部門の責任者として、サイバー戦の最前線で勤務。IBM研究所やコンサル会社PwCを経て、世界最大の鉱業会社BHPのサイバーセキュリティ最高責任者(CISO)を歴任。現在は、シンガポールに拠点を置くサイバーセキュリティ会社CYFIRMA(サイファーマ)の創設者兼CEOで、日本(東京都千代田区)、APAC(アジア太平洋)、EMEA(欧州・中東・アフリカ)、アメリカでビジネスを展開している。公共部門と民間部門の両方で深いサイバーセキュリティの専門知識をもち、日本のサイバーセキュリティ環境の強化を目標のひとつに掲げている。
twitter.com/riteshcyber

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