仏政権崩壊なら赤字削減で妥協不可避=財務相

9月3日 フランスのロンバール財務相(写真)は、今月8日の信任投票でバイル首相が敗北した場合、政府は財政赤字削減計画で妥協しなければならないだろうと述べた。写真は8月28日、パリで撮影(2025年 ロイター/Abdul Saboor)
[3日 ロイター] - フランスのロンバール財務相は、今月8日の信任投票でバイル首相が敗北した場合、政府は財政赤字削減計画で妥協しなければならないだろうと述べた。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が3日報じた。
ロンバール氏はインタビューで「それは避けられない」と述べ、もし政権が崩壊すれば、新たな交渉では左派に譲歩し、財政パッケージの規模を縮小する必要があると語った。
バイル政権は、来年の財政赤字を国内総生産(GDP)の4.6%に引き下げることを目指している。今年の5.4%から削減するため、約440億ユーロ(520億ドル)規模の歳出削減策を打ち出したが、野党はこれを拒否している。
ロンバール氏は、バイル首相が信任投票で勝利することを期待しているとしながらも、自身もしくは自身の後継者が年末の期限までに予算の成立を実現できると「確信している」と述べた。
また、フランスの債務危機が差し迫っているとの懸念を一蹴し「われわれが赤字を何とかする」と語った。
政権崩壊となった場合、マクロン大統領が新たな首相を直ちに指名するか、バイル氏に暫定政権の首班を要請するか、解散・総選挙に踏み切る可能性がある。
ロンバール氏は、マクロン大統領から続投を求められた場合は、財務相にとどまる意向だとFTに語った。