ニュース速報
ワールド

米国、国連人権審査への参加見送り 人権団体が批判

2025年08月29日(金)15時39分

 8月28日、米政府は、国連全加盟国を対象に互いの人権問題を評価する「普遍的定期審査(UPR)」への参加を見送ることを明らかにした。写真は、

Andrew R.C. Marshall Olivia Le Poidevin

[ロンドン/ジュネーブ 28日 ロイター] - 米政府は、国連全加盟国を対象に互いの人権問題を評価する「普遍的定期審査(UPR)」への参加を見送ることを明らかにした。

人権団体からは、人権問題に対する世界的な取り組みが弱体化するとの批判が出ている。

UPRでは、国連加盟全193カ国に対し、4年半から5年ごとに自国の報告書を提出するよう求めている。提出された報告書は他の加盟国が審査し、法的拘束力のない勧告を行う。

米国務省当局者はロイターに対し、11月に予定されているUPRメカニズムへの参加と報告書の提出を見送る。トランプ大統領が2月に国連人権理事会との関与を停止する大統領令を出したことを受けた措置という。

同当局者は「UPRへの関与は(国連人権)理事会の権限と活動を是認することを意味するが、理事会は最も甚だしい人権侵害国を非難することに一貫して失敗してきた」と述べた。

国連人権高等弁務官事務所の報道官はロイターに対し、米国の決定は遺憾だと表明。「米国を含む全ての国が理事会に建設的に関わってきた。これが、世界中の長年にわたる人権の促進と保護に寄与してきた」と述べた。

ニューヨーク大学スターン経営大学院のマイケル・ポズナー人権・ビジネスセンター所長は、UPRの報告書を提出しなくても米国に直接的な影響はないが「イラン、ロシア、スーダンのような深刻な人権侵害国が同じことをする口実を与えてしまう」と述べた。

ジュネーブを拠点とする非政府組織「国際人権サービス」のフィル・リンチ事務局長は「米国は(トランプ政権下で)急速に人権問題ののけ者国家になりつつある」と述べ、参加拒否は差別に直面する人々への軽蔑を示すものだと批判した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:日本株はイベント後も高値圏、「適温」の異

ワールド

タイ憲法裁、ペートンタン首相の失職認める 倫理規定

ワールド

英財務相は銀行の準備預金利子の課税を、シンクタンク

ワールド

トランプ一族「ビットコイン社会を愛している」 10
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:健康長寿の筋トレ入門
特集:健康長寿の筋トレ入門
2025年9月 2日号(8/26発売)

「何歳から始めても遅すぎることはない」――長寿時代の今こそ筋力の大切さを見直す時

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 2
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ」とは何か? 対策のカギは「航空機のトイレ」に
  • 3
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動ける体」をつくる、エキセントリック運動【note限定公開記事】
  • 4
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 5
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 6
    トレーニング継続率は7倍に...運動を「サボりたい」…
  • 7
    「ガソリンスタンドに行列」...ウクライナの反撃が「…
  • 8
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 9
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 10
    自らの力で「筋肉の扉」を開くために――「なかやまき…
  • 1
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 2
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 3
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 4
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 5
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
  • 6
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 7
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 8
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 9
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 10
    脳をハイジャックする「10の超加工食品」とは?...罪…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 10
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中