ＡＩＩＢは越境事業に投資強化を、中国が要請 世界的な資金減で

中国の藍仏安財政相は２５日、国際開発資金が世界的に減少しているとして、アジアインフラ投資銀行（ＡＩＩＢ）に対し開発途上国における国境を越えたプロジェクトへの資金提供を拡大するよう求めた。外観、２０２０年7月(２０２５年　ロイター/Tingshu Wang)

[北京 ２５日 ロイター] - 中国の藍仏安財政相は２５日、国際開発資金が世界的に減少しているとして、アジアインフラ投資銀行（ＡＩＩＢ）に対し開発途上国における国境を越えたプロジェクトへの資金提供を拡大するよう求めた。

藍氏は北京で開かれたＡＩＩＢの年次総会で、多くの国が世界経済の減速による圧力にさらされているとし、ＡＩＩＢに新興市場支援を強化するよう呼びかけた。

中国はＡＩＩＢ最大の拠出国で、議決権の２６％を持つ。

米国や欧州連合（ＥＵ）との貿易戦争を受け、中国当局は東南アジアとの結び付きを一段と重視しているが、東南アジアが米国市場やＥＵ市場の現実的な代替先となるにはまだ先だとアナリストらは指摘する。

藍氏は「世界経済の成長は鈍化し、国際開発援助資金は減少している。限られた公的資金に制約されている発展途上国は一般的に、国境を越えた連結投資のための資金不足に直面している」と指摘。

「ＡＩＩＢが国境を越えた事業を支援するための追加資源を動員するために、より大きな力を発揮し、より多くの措置を展開することを期待する」と述べた。

また、民間企業に対して国境を越えた投資プロジェクトにさらに関与するよう呼びかけた。