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イタリア事情斜め読み

ヴィズマーラ恵子|イタリア

イタリア首相の夏休みは恋人と義父をアシスト

| イタリア経済の再起動を推進するための法律、法令第34号Decreto Rilancio

ローマの検察官によると、チェザーレ・パラディーノはホテルの滞在客から支払われたローマの観光税を2014年から2018年までの5年間分の申告漏れがあったとし、脱税と横領罪で起訴された。合計204万7千ユーロ(約2億5,700万円)を滞納したことで起訴された。

チェザーレ・パラディーノと一緒に、首都のホテルやB&Bのオーナーや宿泊施設経営者を含む40人が、そして同じく、ベネト州の別の高級ホテルであるマジェスティックホテルも同理由により起訴されている。

ローマ市では2011年1月1日より、観光客等が市内のホテルに宿泊する場合の滞在税(宿泊税)の徴収制度を導入した。
5つ星ホテルとなると、ローマの観光税は1泊7ユーロである。例えば3泊グランドホテルプラザに宿泊をしたとすると、それだけで滞在税(宿泊税)として1人頭21ユーロ (約2,650円)x人数分をチェックアウト時に支払わなければいけない。
このローマの滞在税(宿泊税)は、最終的には国会の財源となるのである。

チェザーレ・パラディーノは、
約2百万ユーロの顧客がホテルに支払ったローマ滞在税(宿泊税)を国に支払わなかったことに対する横領の罪で1年2か月の禁固刑を言い渡された。
パラディーノの弁護士は、経営者はもはや犯罪ではないと判決を取り消すための申請を提出し無罪を主張した。
対抗する防御策として、このコンテ首相が発出した首相令を持ち出した。

イタリア経済の再起動を推進するための法律、法令第34号【Decreto Rilancio】が2020年5月19日に公布されたのだ。
事実上コンテ首相の義父パラディーノ氏に有利な影響が生じ、すべての罰則の効力を持つ司法取引の判決は取り消され、何より犯罪歴も削除されるだろう。
首相は公私混同で都合の良いように法令を作りかえ、義父を助けたのではという論争もある。

2020年7月24日、予備調査の裁判官室、リミニ裁判所の判決
横領(刑法第314条)と宿泊施設の管理者による観光税の不払いとの関係について、リミニ裁判所は
「法令第34号Decreto Rilancio再起動令の改定により法の発効から、主に宿泊客による市税/観光税を支払わない宿泊施設の管理者は、公共サービスを担当しなくなったため、観光税の不払いは横領に当たらない。横領罪を構成できなくなった」とし、非犯罪化されたため、別のホテル経営者は無罪となっている。

 

Profile

著者プロフィール
ヴィズマーラ恵子

イタリア・ミラノ郊外在住。イタリア抹茶ストアと日本茶舗を経営・代表取締役社長。和⇄伊語逐次通訳・翻訳・コーディネータガイド。福岡県出身。中学校美術科教師を経て2000年に渡伊。フィレンツェ留学後ミラノに移住。イタリアの最新ニュースを斜め読みし、在住邦人の目線で現地から生の声を綴る。
Twitter:@vismoglie

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