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イタリア事情斜め読み

ヴィズマーラ恵子|イタリア

「違法な雇用」カポララートの実態、搾取された季節労働者

| イタリア国内で働くには

労働許可証(autorizzazione al lavoro)

イタリアで働くには労働許可証の取得が必要。管轄の県労働事務所(Direzione Provinciale del Lavoro)にて申請取得する。労働許可証は大きく分けて2種類「自営業者用」と「就職などの被雇用労働者用許可証」

EU圏外からは労働許可証などの証明書類を自国の大使館または領事館に提出、労働ビザの発給を受けなければいけない。
労働ビザには3種類があり
1.従属労働
2.独立労働
3.季節労働
それぞれ滞在期間の上限が定められている(季節労働者は9ヶ月)。2003年に発行された労働ビザ(約8万7,000件)のうち従属労働が9割以上を占める。

臨時雇用については、イタリア政府は2017年6月に労働法を改正し(法律第96/2017号)、臨時雇用の枠組みを定義している。

雇用主は、きちんとした行政手続きを踏まなければならない。
-- 雇用主と臨時雇用労働者は、INPS(イタリア社会保障協会)のウェブサイトに個人情報と雇用条件 (報酬、労働時間、勤務地など)を登録しなければならない。
-- 臨時労働が始まる1時間前までに、雇用主はINPSに通知しなければならず、臨時雇用労働者にも通知しなければならない。この通知は、仕事が中止となった場合も必要とされる。

報酬額に関しては、基本給は時給9ユーロ(約1,130円)である。たとえば1日に4時間働く場合、報酬は少なくとも€36(約4,500円)以上でなければならない。

しかし制限として、農業を営んでいる(退職者および学生など、特定の労働者の範囲を除く)場合、雇用主は、臨時雇用の制度を使用する必要はない。
制度の抜け穴を悪用し、「違法な雇用」カポララートを行っている農業場が全国各地に見られるのが実際の現状である。

滞在許可を持たない外国人を雇用した場合、雇用者は3ヵ月から1年の懲役刑に加え、5,000ユーロ以下の罰金が課せられる。

国土・環境・農業・生産公社長官のジャンカルロ・ヴェントゥリーニ(キリスト教民主党)は、
「7月から9月までの数か月間の大規模な収穫キャンペーンの間は、特に目を見開いて監視し続けなければならない月であり、多数の雇用現象が発生するであろうそれらすべてを報告していくつもりである。パビア県のサンタマリアデッラヴェルサの自治体のラヴェルサワイナリーの前で水と帽子を配り、ブドウの収穫に携わる労働者に情報を提供していこうと思う。」と述べた。

最近では、外国のマフィア組織的による、外国人の不法就労の強制を取り持つブローカーも目立つ。不法滞在者は十分な収入を確保できない場合が多いので、イタリアに入国した後は、やがて他の犯罪に巻き込まれるケースが多いという。

労働搾取を目的とした国際人身売買の形態を理解する事も忘れてはいけない。あらゆる違法行為はそれを握っている権力と利益を生み出すシステムが背後に存在するという事。そして司法的対比(法の整備)を加速させる必要があると思える。

Profile

著者プロフィール
ヴィズマーラ恵子

イタリア・ミラノ郊外在住。イタリア抹茶ストアと日本茶舗を経営・代表取締役社長。和⇄伊語逐次通訳・翻訳・コーディネータガイド。福岡県出身。中学校美術科教師を経て2000年に渡伊。フィレンツェ留学後ミラノに移住。イタリアの最新ニュースを斜め読みし、在住邦人の目線で現地から生の声を綴る。
Twitter:@vismoglie

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