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ミャンマーでエンタメとクリエイトする日々

新町智哉|ミャンマー

2022年3月22日、ミャンマーヤンゴンの街の様子

ミャンマー最大級のショッピングモール、ミャンマープラザの今の様子:筆者撮影

皆さんこんにちは。
ミャンマー最大都市ヤンゴンから新町智哉がお送りしております。
ベンガル湾に台風が来ているという事で今日はこの時期には珍しく朝から雨が降っていました。
おかげで停電が続く中でも比較的過ごしやすい陽気でした。
それでも日中は30度越えではあるのですが、先日まで最高気温38度や39度といった体温を超える気温に比べればはるかに涼しく過ごせました。

今日は買い物も兼ねて自転車で街に出てみました。
ここ最近のミャンマーのニュースなどを思い浮かべながらヤンゴンの街を走ってみて何か発見は無いものかとサイクリングしながらも街の人の様子などをみていました。
今回はそんな話になります。

その前にお知らせです。

毎週火曜日、日本時間21時より
「ミャンマー言いたい放題ラヂオ」という配信をしています。
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こちらは昨日の放送のアーカイブになります


配信は主にclubhouseで、その他SNSなどでも同時配信しています。
ミャンマー現地から、そして日本からは東京外大ビルマ語学科の学生と共にミャンマーについて語り合う番組となっています。
情報アップデートを含めミニコーナーやメインテーマなどもあります。
是非一度聴いてみてください。

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※フォローよろしくお願いします。


それでは本題です。
朝から降っていた雨が止んだ隙をつくように外に出かけました。
一瞬冷っとするような陽気で空はどんよりとしていましたが、自転車で出かけるには好都合な感じでした。

先ずは若者の街レーダンに向かいます。
途中で綺麗に花が咲いていたのでパチリ。

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改めて観ると思った以上にどんよりしてました。


裏路地にも車が凄く増えた印象です。
ぼーっと自転車をこいでいると脇から車や自転車や人が飛び出てきたりするので要注意です。
レーダンに向かう途中に、少し前ヤンゴンで初めて(ミャンマーでも初?)の地下通路の脇を通ります。
大通りを地下で歩いて横断できるという特に日本でなら珍しい事ではないのですが、わざわざ国軍総司令が来て仰々しいセレモニーをしていたのを思い出します。

しかし何故かそれ以降実際には使われていません。
何を恐れているのかはわかりませんが、今は両方の入り口に軍が銃を携えて警備にあたっていて、人が通ることはできません。

もちろん写真は撮ることはできないのであしからず。

レーダンの交差点は車が沢山いました。
コロナ前のピークというほどではありませんが、交差点を中心に渋滞が起こっているのも見られました。
人の行き来もそれなりに多いなという印象です。
ちょっとした用事でとあるオフィスを探して小さなビルに入ったのですが、その中で日本語教室があるのを発見しました。

ここレーダンでは若者が多いのもあって外国語人気NO.1の日本語教室も沢山あります。
小さなビルでしたが、その日本語教室は二部屋借りて開校していました。
こんな時でも盛況なのでしょう。
今はほとんどの日本語学習者は日本への留学や働きに出る事を希望しています。
コロナ、そしてクーデター禍の現状では国内にとどまって良い職に就けるチャンスは多くはありません。

制度などまだまだ問題は多い日本とミャンマーの外国人労働者事情ではありますが、そんな中でも親日のミャンマーの人たちの要望にできるだけ答える環境を提供したいなと個人ながら考えています。
小さく動いている活動もあるのでいずれここでもお話できればと思っています。

結局肝心のオフィスは見つからなかったので諦めて移動することにしました。
ミャンマーではこのようにあまり有名ではない場所はピンポイントで探すことが簡単ではありません。

そして昨年の11月26日より客離れが続いているショッピングモール「ミャンマープラザ」に向かいました。
簡単にいきさつを説明しますと、店内でのフラッシュモブ型のデモをやった際に警備員がその人たちに暴行を加えるなどをして取り押さえたことがSNSなどで拡散され、ミャンマープラザの営業に対して非難が集中しました。
そしてどこからそうなったのかわかりませんが、それを受けて、PDFなどのテロがあるかもしれないと(実際は何もありませんでした)軍がこの施設の警備にあたることになり。

ミャンマープラザ自体が軍系なのかという話も広まり不買運動が広がった影響で、それ以降客足は落ち続けているという感じです。
一時、ミャンマープラザ内の店舗も何店舗もボイコットしてたこともありましたが、今は店舗全てが通常通り営業しているようでした。

一階吹き抜けになっている催事スペースでは文具店が沢山並んでいるようでした。
しかし、全ての店舗が営業していて、従業員も沢山いる中、客は本当にまばらでした。
広いスペースだけに余計に静けさが目立っていたように思います。
ミャンマープラザの中には私もよく行くシティーマートというスーパーがあるのですが、沢山あるレジに並んでいる客はいなくて店員も暇そうでした。

因みにミャンマーの店員は暇な時はあからさまに暇そうです。
その辺り、日本の店員さんは暇でも周りの目に気を使っていたりするのですごい事だなと考えたりします。
それとも日本が異常にまじめすぎるのかもしれません。

この日私が見た限りでは軍人がどこかで警備しているという風には感じませんでした。
奴らは陰に潜んでいたりするのでもしかするとどこかにいたのかもしれませんが少なくとも表立っているというようなことはありませんでした。

それでも客はいないのを見ると、ミャンマーの人々のボイコットする時の団結力はすごいなと思います。
こういったショッピングモールではそこまで国民の生活に必須という事はないという側面もあると思いますが、国民のデモに対する企業の姿勢一つでこれだけ厳しい制裁を自然発生的に出すというのは一種のメッセージなのかもしれません。

先日また新たに軍に関わりのある企業や飲食店のリストがSNSで発表されていました。
コロナ以降は行っていませんでしたが、私が昔よく行っていた鍋屋さんもそのリストの中にありました。
一見平穏に見える街でもこのように静かに軍と国民の闘いは続いています。
更に混沌を極めようとしているミャンマーではありますが、引き続き現地で様々な視点をこらしてこの国の行く末を見守りたいと思っています。

それではまた明日。

 

Profile

著者プロフィール
新町智哉

映像プロデューサー。2014年からミャンマー最大都市ヤンゴンに在住。MAKE SENSE ENTERTAINMENT Co.,Ltd. GM。日緬製作スタッフによる短編コメディ「一杯のモヒンガー」でミャンマーワッタン映画祭のノミネートを皮切りに世界各国の映画祭で受賞。起業家、歌手、俳優としてもミャンマーで活動する。

Twitter:@tomoyangon
Instagram:tomoyangon
note:https://note.com/tomoyaan

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