韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 ──「成功」が招く自国防衛の弱体化

ウクライナ戦争でにわかに脚光
韓国は2017年、世界最大の防衛産業展示会「米陸軍協会年次総会・展示会(AUSA)」に初出展するなど武器輸出に取り組んできたが実績は限られていた。その韓国防衛産業が急浮上したきっかけは2022年のロシアによるウクライナ侵攻だった。
北大西洋条約機構NATO加盟国となったポーランドは、旧ワルシャワ条約機構時代の兵器をウクライナへ大量供与し、自国の防衛装備には米国かドイツの兵器を新規導入する計画だった。ところが韓国はドイツが10年以上かかるとした戦車180両を3年以内に納入、FA-50戦闘機も48機中12機を2023年中頃までに納入するという脅威的な短納期と低価格を提案して受注に成功。ポーランド軍は選定にあたってFA-50を85点と評価、ベストではないが隣国がロシアの攻撃を受けるなか、背に腹はかえられない状況だった。
一方で、この通常より短い納期を実現した背景には、韓国軍の整備計画に合わせて製造した兵器を輸出に回した可能性が指摘されている。
「安い、早い」で契約獲得
UAEが天弓-IIを導入した理由は価格である。天弓-IIは最大到達高度15km以下、最大射程40kmで、最高速度マッハ5以下とされている。自衛隊に配備されているパトリオットPAC3の性能は非公開だが、最大到達高度30km以上、最大迎撃半径100km、マッハ5以上と推定されている。天弓-IIの性能はPAC3をはるかに下回るが、1発当たりの価格はパトリオットの370万ドルに対し、天弓-IIは110万ドルと3分の1以下であり、さらに韓国は短期間での納入を提示した。





