「20年後、トランプに感謝することになるかも...」――ディール外交にさらされるカナダ・中南米の行方は?
RESETTING THE WORLD
1月3日、トランプの私邸でマドゥロ捕獲作戦を見守った(左から)ラトクリフとトランプ、ルビオ MOLLY RILEYーTHE WHITE HOUSE
<関税や協定、限定的軍事力を交渉カードに、トランプは取引(ディール)でカナダと中南米を動かし、西半球を組み替えようとしている>
この記事の前半はこちら:同盟国まで波及した「新・トランプ外交」――「強さが支配する世界」に直面するヨーロッパの本音
ヨーロッパ諸国がグリーンランドやそのほかの場所で、アメリカと軍事的に対峙することは不可能だ。
それでも、「アメリカの行動がどのような結果を招くかをはっきり伝えることはできる。例えば、アメリカとヨーロッパの国防産業の段階的なデカップリング(切り離し)といったことだ」と、トッチは言う。
「その場合、短期的に大きな痛手を被るのはヨーロッパのほうだが、中・長期的に見れば、ヨーロッパにおけるアメリカの覇権が失われることになる。もっとも、トランプ政権はそれを問題と考えるだろうか。おそらく意にも介さないだろう」
近い将来、アメリカが同盟国を標的に、ベネズエラで実行したような軍事作戦に踏み切ると予測する人はほとんどいない。しかし、トランプ政権の言葉が過激さを増すにつれて、同盟国の不安は高まっている。
不安を募らせている国の1つが、NATO加盟国でもある隣国のカナダだ。
天然資源の豊富なカナダは、以前トランプが併合候補として挙げていた国だ。「カナダは売り物ではない。今後、売りに出されることも決してない」と、昨年5月にマーク・カーニー首相は反発していた。
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