「衆院解散」報道が株価を押し上げる──中国リスクはどう見るべきか? 専門家の声
為替介入や日中悪化のリスク
目配りする必要のあるリスクの一つは、政府による為替介入だ。早期解散検討の報道を受けて一時158円台まで円安が進んでおり、ドルが160円方向へ動けば介入警戒が強まりやすい。介入で円高が促されれば、株高機運も冷や水を浴びせられかねない。
日中関係の悪化もリスク要因だ。中国政府は、高市首相の台湾有事を巡る国会答弁を批判し、中国国民に日本への渡航自粛を求めたり、軍民両用(デュアルユース)品目の対日輸出規制強化に動き、株高機運に水を差してきた経緯がある。
早期解散で政権基盤が強まるようなら、中国側が警戒を強めかねないとの見方は根強い。「選挙で勝つとなると、(中国の反日姿勢が)エスカレートしてくるリスクがある」とマネックスの広木氏は話す。
もっとも、これまでの中国の出方については「政治的な圧力をかけるにとどまり、経済的なダメージを与える趣旨はなさそうだ」(三井住友DSAMの市川氏)との見方もある。輸出規制にしても自国の関連企業の業績に響きかねない面があるほか、半導体製造装置など日本製品に依存する分野もあると市場では意識されている。中国政府は後日、軍民両用品の輸出規制強化について、民生用途の輸出には影響しないと説明した。
選挙情勢にも目配りは必要になる。自民党が議席を増やし、政権運営が進みやすくなることへの期待が市場にはあるが、連立を組む日本維新の会や連立入りが取りざたされる国民民主党と自民党との間では「選挙区調整には時間が足りず、自民党がどこまで議席を増やせるかはわからない」とニッセイ基礎研の井出氏は話している。
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