瓦礫の山から再建へ──ガザ復興に本当に必要な「計画」
Don't Botch Gaza This Time
瓦礫の先に未来はある──ガザ再建、その成否を分ける1年 REUTERS
<停戦と和平構想が語られる一方で、ガザの地には膨大な瓦礫と住む場所を失った人々が取り残されている。建物の大半が破壊され、インフラも壊滅したこの地域を再建するには、希望だけでは足りない。求められているのは、現実を直視した具体的な計画だ>
▼目次
瓦礫の処理だけで30年
現地の人に職業訓練を
どんな戦争にも、きっと終わりはある。だがそれは再建という気の遠くなる作業の始まりでもある。パレスチナ自治区ガザの場合、第2次大戦で破壊し尽くされたベルリンや、過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討戦で瓦礫の山と化したイラクやシリアのそれに匹敵する規模になるだろう。
不安定な停戦と漠たる和平提案に希望の光を見るのもいいが、今は現実を直視すべき時でもある。ガザの破壊はすさまじい。建物の約7割が全半壊し、住民の約9割が住む家を追われ、基本的なインフラはほぼ壊滅状態。町は跡形もなく、病院や学校も破壊され、水道も電気もほぼ使えない。ほとんどゼロからの再建が必要で、その費用は総額で少なくとも700億ドル以上と推定される。
言うまでもないが、再建プロセスに入る前には政治と治安に関わる多くの障害を取り除く必要がある。そして現時点では、イスラエルもハマスもガザの復興に必要なガバナンスの確立に本気で取り組んでいるようには見えない。だが目をそらしてはいけない。戦後の復興に求められるものは何か。今のうちに答えを探っておく必要がある。
まず大切なのは、国際社会と周辺諸国が共通のビジョンと現実的なタイムライン、そして綿密な計画に基づいて行動すること。それなくして復興はあり得ない。全ての関係者が足並みをそろえてこそ、物理的な再建作業はガザの持続的な安定を実現するための第一歩となり得る。ここからの数年が勝負だ。うまくいけば破壊の悪循環から抜け出せるが、失敗すれば再び地獄を見ることになる。
今度の戦争で、パレスチナ人の故郷は見る影もないほどに破壊された。失われたものはあまりに多く、その全ては取り戻せない。だが前へ進むには、今こそガザをそっくり生まれ変わらせる好機と捉えたほうがいい。
そう、ガザにはドバイのような活気あふれる経済都市に生まれ変わる可能性もある。廃墟のシンボルから復興のモデルに変身する可能性だ。
もちろん、いかに明確なビジョンがあっても再建には時間がかかる。イラクでも、ハリケーン・カトリーナに襲われたアメリカの被災地でもそうだったように、たいていは想定以上の時間がかかる。5年で復興完了などというのは無責任な夢物語。平和な先進国でさえ、大規模な自然災害からの復興には10年単位の時間が必要になる。
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