中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が直面する脅威
Map Shows Range of China’s Ship-Killer Missiles Targeting US Territory
国防総省によると、中国はDF-27以外にも同様の任務に対応可能なミサイルを少なくとも4種類保有しており、空中・地上発射型巡航ミサイル、中距離・準中距離弾道ミサイルが含まれる。射程は約1500〜4000キロで、米国が西太平洋に展開する複数の基地、特にグアムや日本にある空母や戦闘機配備基地を射程に収めている。
中でも「DF-26」は「高精度な戦域兵器」として知られ、通常弾頭・核弾頭の両方を搭載可能。軍事アナリストの間では「空母キラー」「グアムキラー」とも呼ばれている。
国防総省は報告書の中で、「中国の歴史的な軍拡は、米国本土の脆弱性を高めている。中国は核・海洋・通常兵器による長距離打撃能力に加え、サイバーや宇宙空間における戦力も拡大し、米国民の安全を直接脅かす」と警告した。
IISSのグワデラ氏は2023年5月、「DF-27は中国の地域戦争遂行能力を補完する兵器であると同時に、戦略的抑止力の一端を担う可能性がある。中国がHGV開発に成功したことは、他国の同様の兵器開発を促す圧力になるだろう」と分析している。
中国のミサイル脅威が強まる中、太平洋に展開する米艦艇の防衛能力をどう強化するかが今後の焦点となる。





