子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍、高齢者に手厚く子どもに冷淡な予算の闇
THE GREAT BOOMER BAILOUT
こうした問題と同時に進行しているのが、急激な少子化だ。23年のアメリカの合計特殊出生率(女性1人当たりの生涯出生数)は1.6と歴史的低水準となり、人口の維持に必要な2.1を大幅に下回った。
若者が子供を欲しがらなくなったわけではない。それよりも今の世代は、子供を持つことが経済的に不可能だと考えている。23年のギャラップの調査では、アメリカ人の約半分(47%)が、理想の家族は子供が1〜2人と考えていた。子供を持つべきでないと答えたのは2%だった。
ところが、同年のピュー・リサーチセンターの調査では、50歳以下の成人の47%が、今後も子供を持つことはないだろうと答えた。このうち約6割は、子供が欲しくないことを理由としたが、4割近くは経済的な余裕がないことや、将来を悲観していることを理由に挙げた。
「何人であれ、子供を持つのに必要な支援が乏しいという認識は正しい」と、人口問題研究所(ワシントン)のベス・ジャロース米国担当シニアプログラムディレクターは語る。
一方、元財務省高官のスターリは政策の問題点を指摘する。「われわれは若者に子供を産めと言う一方で、若者がマイホームを購入したり、稼ぎのいい仕事に就いたり、家族を養ったりするのを困難にしてきた」
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後編:日本も他人事ではない...世界で広がる富の世代間格差、「市場の忍耐の限界」はどこにある?





