高市首相は「首斬り」投稿にどう対応すべきだったのか...元外交官が読み解く
Xの炎上を受けて薛剣総領事は問題の投稿を削除したが Kazuki Oishi/Sipa USA via Reuters Connect
<「汚い首を斬ってやる」──外交官が使う言葉とは思えない。品位を欠いた薛剣総領事の投稿は、中国の国家イメージすら傷つける愚行だ。だが、だからといって首相が真っ向から応じれば、日本も泥仕合に引きずり込まれる。ここで問われるのは、暴言を「料理」する首相のしたたかさである>
▼目次
双方のメンツを保つウラ収拾法
中国の薛剣(シュエ・チエン)駐大阪総領事は今月8日、日本の高市首相を指して、X(旧ツイッター)に「勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない。覚悟ができているのか」と投稿した。首相が7日の衆院予算委員会で、台湾が武力攻撃を受けた場合は、日本が集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」になり得る、と述べたのにかみついたものだ。
「汚い首」......国会答弁の準備で前夜風呂にも入れていないとでも思ったのかもしれないが、同じ外交官だった筆者には下劣そのものに聞こえる。首相の発言を批判するのは彼の勝手だが、この言い方は中国、そして中国人全体の品格を落としてしまう。「中国はこんな人物を外交官にしているのか。中国では、ああいう非文明的な物の言い方がまだ残っているのか」と思う。
こういうときに首相は、道徳観を振りかざして「毅然たる対応」をするべきか? そうは思わない。一国の首相が、たかが一総領事と同格で議論を始めることはない。では、「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」扱いで国外退去を求めるか? そうしてもいいが、その後の情勢はどう展開するか、それは日本にとって有利かどうか。薛総領事を追い出せば、中国は日本の外交官の退去を求めてくるだろう。日本の外交官には数年間の国費での外国留学など、元手がかかっている。同じ能力・経験を持つ「替え」はそうそういないし、今のポストからすぐ剝がせるわけでもない。
こういうとき、口先で飛びかかってきた相手には、同じく口先で回復不能なダメージを与えればいいのだ。例えば「私は毎日風呂で首をきれいに洗っています。中国人の方々はまさか全員、このような言い方をされるのでしょうか? 私はこの前、釜山で習近平(シー・チンピン)国家主席とお会いして、両国はこれからも戦略的互恵関係を包括的に推進していくことで合意しています。薛総領事はこれが気に入らなかったのでしょう。私はこの合意から外れるつもりはなく、これからの発言もこの合意にのっとるものになるようにする所存です」という一文を、Xなどに投稿する。
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