【ルーブル強盗事件】注目集まる、宝石・美術品の「法科学的指紋」を取る伊美術館の独自手法
ルーブル美術館のロランス・デ・カール館長は建築後数世紀経過した建物のセキュリティが深刻な状態だと繰り返し警告していたと述べた。外部の監視カメラは正面全体をカバーしておらず、窃盗犯が侵入した窓は監視されていなかったという。
パリ検察は26日、強盗の疑いで複数の容疑者を逮捕したと発表したが、容疑者逮捕を巡る新聞報道が盗難宝飾品と犯人を捜索する妨げになるとして、詳細を明らかにしていない。
<1975年にマフィアの襲撃未遂>
「サン・ジェンナーロの宝物」は、教皇や王族、富裕層からの寄贈によって7世紀以上にわたり収集された聖なる美術品と宝石の宝庫だ。1800年代にナポリの国王だったナポレオンの兄ジョゼフ・ボナパルトが寄贈したエメラルドとダイヤモンドがあしらわれた十字架などが含まれている。
ナポリ大聖堂の隣に位置するこの博物館は約2万1000点の品々を収蔵しており、約4000個の宝石がちりばめられた司教冠や、1500個以上の宝石が付いたネックレスなどがある。
「サン・ジェンナーロの宝物」は南イタリアの港町ナポリの守護聖人である4世紀の殉教者サン・ジェンナーロにちなんで名付けられている。
公式には鑑定されていないが、フランチェスカ・ウンマリーノ館長によると、司教冠とネックレスは合わせて推定で約1億ユーロ(約1億1600万ドル)の価値があるという。
また、17世紀から18世紀に作られた53体の銀製胸像も含まれており、それぞれ約200キロの重さがあるという。
パオリッロ氏が率いるイタリアのチームは銀や金のサンプルを分析し、ナポリの歴史的な金細工職人街の特定の工房にまで起源をたどった。





