トランプが自身の実績として誇るガザ停戦には問題山積み...停戦を「持続」させるのに必要なこととは

What’s Next for Gaza?

2025年10月21日(火)15時15分
トム・オコナー(本誌米国版外交担当副編集長)

しかし、とアランキは強調した。「持続可能な和平や政治的解決には、ハマスを含めたパレスチナの主要勢力の全てが何らかの形で含まれなければならない」

ちなみにトランプの20項目提案では、19番目でパレスチナ自治政府の役割を次のように要約している。「ガザの再開発が進み、パレスチナ自治政府の改革計画が忠実に実行されるなら、パレスチナ人が望む民族自決と国家樹立への確かな道筋をつける条件が整うかもしれない」


ハマスの代わりが必要

だがイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の元側近でパレスチナ側との交渉にも関与したリアン・ポラックダビドが指摘するように、「今のパレスチナ自治政府には改革すべき点が多い」。

まずは「外交の場でイスラエルを非難するばかりの姿勢を改めること。そんなことはパレスチナ人のためにならない」と彼女は言う。次には、国家としての「承認」を求める前に政府としての「正統性」を身に付けることだ。

「トランプの計画もそれを求めている」とポラックダビドは言う。「それができれば、生まれ変わったパレスチナ自治政府は将来的にガザで重要な役割を果たせる。ただし暫定統治の間は周辺諸国と国際社会が主役を務める」

彼女はまた「平和評議会」のメンバーに予定されているトニー・ブレア元英首相を含む外部の利害関係者の役割が暫定統治の成否に極めて重要だと感じている。

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