最新記事
日本政治

参政党が「欧米右派との連携」に踏み出す...国境を越える影響力狙う

2025年10月1日(水)17時22分
神谷宗幣代表

10月1日、「日本人ファースト」を掲げて7月の参議院選挙で躍進した参政党が、トランプ米大統領の元側近スティーブ・バノン氏や、欧州の右派政党などとの関係構築に乗り出している。都内で9月25日撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

「日本人ファースト」を掲げて7月の参議院選挙で躍進した参政党が、トランプ米大統領の元側近スティーブ・バノン氏や、欧州の右派政党などとの関係構築に乗り出している。

神谷宗幣代表ら党幹部4人と米国の開示文書によると、参政党は「反グローバリズム」を掲げる海外の保守層らとの連携を深めることで、停滞した日本の政治に変革をもたらすことを目指している。主要選挙で大敗を喫した与党・自民党が党立て直しのために新たな総裁を選ぶ選挙に臨む中、参政党は国内政治での影響力を拡大するため、国際的な知名度を高めようとしている。


 

神谷氏はロイターとのインタビューで、「日本だけでどうこうという時代ではない。日本にもこういう政党があるということを内外のインフルエンサーや政治家、メディアに取り上げてもらい、認知してもらう」と話した。

こうした取り組みを進めるため、参政党は9月に東京に国際渉外の部署を設置した。米国の大学を卒業し、証券会社勤務を経て7月の参院選で初当選した山中泉氏が部門を率いる。

日本には「出る杭は打たれる」ということわざがある。規範を乱す者は批判されたり、大勢に従うよう圧力をかけられたりすることを意味する。山中氏はロイターの取材に、国際的な認知度の高まりは神谷氏がそうした事態に直面するのを避けるのに役立つと話した。

参政党が9月上旬に東京で開いたイベントに、トランプ大統領の支持者で保守系政治活動家のチャーリー・カーク氏を招いたのはその一環だ。カーク氏はそれから数日後にユタ州の大学で銃撃され死亡した。アリゾナ州で行われたカーク氏の追悼式には参政党を代表して山中氏が出席した

がん検診
がんの早期発見を阻む「金額の壁」を取り払う──相互扶助の仕組みで「医療格差の是正」へ
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米ADP民間雇用、予想外の3.2万人減 23年以来

ワールド

ハマス、米調停案の検討3日目に 赤十字がガザでの活

ワールド

EU首脳「ドローンの壁」協議、ロシアの領空侵犯に対

ビジネス

9月米ISM製造業景気指数は49.1、7カ月連続で
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:2025年の大谷翔平 二刀流の奇跡
特集:2025年の大谷翔平 二刀流の奇跡
2025年10月 7日号(9/30発売)

投手復帰のシーズンもプレーオフに進出。二刀流の復活劇をアメリカはどう見たか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外な国だった!
  • 2
    「元は恐竜だったのにね...」行動が「完全に人間化」してしまったインコの動画にSNSは「爆笑の嵐」
  • 3
    なぜ腕には脂肪がつきやすい? 専門家が教える、引き締まった二の腕を手に入れる方法
  • 4
    ウクライナにドローンを送り込むのはロシアだけでは…
  • 5
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 6
    女性兵士、花魁、ふんどし男......中国映画「731」が…
  • 7
    【クイズ】身長272cm...人類史上、最も身長の高かっ…
  • 8
    通勤費が高すぎて...「棺桶のような場所」で寝泊まり…
  • 9
    アメリカの対中大豆輸出「ゼロ」の衝撃 ──トランプ一…
  • 10
    イスラエルのおぞましい野望「ガザ再編」は「1本の論…
  • 1
    トイレの外に「覗き魔」がいる...娘の訴えに家を飛び出した父親が見つけた「犯人の正体」にSNS爆笑
  • 2
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外な国だった!
  • 3
    ウクライナにドローンを送り込むのはロシアだけではない...領空侵犯した意外な国とその目的は?
  • 4
    こんな場面は子連れ客に気をつかうべき! 母親が「怒…
  • 5
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 6
    【クイズ】世界で1番「がん」になる人の割合が高い国…
  • 7
    高校アメフトの試合中に「あまりに悪質なプレー」...…
  • 8
    虫刺されに見える? 足首の「謎の灰色の傷」の中から…
  • 9
    コーチとグッチで明暗 Z世代が変える高級ブランド市…
  • 10
    週にたった1回の「抹茶」で入院することに...米女性…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 5
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 6
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 7
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 8
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 9
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 10
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中