ウクライナの大規模ドローン攻撃、米本土でも「容易に起こり得る」──防衛企業CEOが警鐘
Mass Drone Attack 'Could Easily Happen' on US Soil, Defense CEO Warns
イギリスのドローン専門家スティーブ・ライトは本誌に対し、このスパイダーウェブ作戦は「歴史的な瞬間だった」と語る。「これほど洗練され、大胆で、予想を超えた作戦は見たことがない」
「西側諸国もようやく事の重大さに気付き始めている」とライトは指摘する。
ウクライナ保安庁(SBU)のワシル・マリューク長官によれば、作戦には150機の一人称視点型戦闘ドローン(FPVドローン)が使われた。ドローンは国境を越えて密輸され、空軍基地の近くに配置されたという。
一方でウクライナの工作員はロシア国内に準備のためのオフィスや倉庫を借りた。ロシア連邦保安庁(FSB)の地域事務所の隣に拠点を構えるケースもあった。
ウクライナ工作員は複数のトラックを購入し、ロシア国内を移動してモスクワから東に約1400キロ離れたチェリャビンスクまでドローンを運んだ。
各ドローンには1.5キロ以上の特殊爆薬が搭載され、航空機の外装を焼き、内部で爆発を起こすように設計されていたという。工作員たちはトラックが出発する前にすでにロシアを離れていたとマリュークは言う。
「いくつもの死線を越えて、ようやく作戦を成功させた」と、SBU長官は語った。