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暗号通信

謎のロシア短波ラジオが暗号放送、「終末装置」との見方も

Mysterious Russian Radio Station Makes Rare Broadcast

2025年9月10日(水)19時17分
ブレンダン・コール

2024年12月11日には、1日で24の暗号が出され、同局の監視を続けるSNS『vKontakte』上のグループは「史上最多の放送」と記録している。

このラジオ局はロシア西部の軍関連施設にあると見られるが、位置も目的も公式には確認されていない。

「終末ラジオ」という呼び名は、旧ソ連が構築した自動報復システム「デッド・ハンド(別名ペリメーター)」に由来する。デッド・ハンドは一定の条件が整うと自動的に核兵器を発射する仕組みとされ、終末ラジオはそのトリガーの一つとの見方がある。

ロシアの国営紙「ロシースカヤ・ガゼータ」によると、ソ連崩壊以降は放送頻度が増し、1992年以前は数年に一度だったものが、2000年代には週1回、あるいはほぼ毎日にまで増加した。

2010年6月5日には24時間沈黙し、チャイコフスキーの『白鳥の湖』の断片、足音、さらには女性の悲鳴なども流れたことがある。

ロシア軍がウクライナに全面侵攻した2022年2月24日の直前には、暗号の送信が活発化した。

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