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移民問題

過去の飲酒運転1回で、グリーンカード保持者も国外追放...トランプ「移民狩り」の新法案

Green Card Holders May Face Deportation for This Offense Under GOP Proposal

2025年8月27日(水)17時35分
ニック・モルドワネク(政治担当)

賛同者は、公共の安全を守る措置と位置づけ

この法案は主に2つの変更を提案している。

第1に、アメリカ法における「入国不許可」条項を拡大し、「飲酒または薬物の影響下で、運転の本質的構成要素を構成する行為で有罪判決を受けた、または自ら犯したと認めた」外国人を対象に加えるというもの。

第2に、飲酒または薬物の影響下での運転に関連する罪で有罪判決を受けた外国人は、たとえその罪が州法や地方法で軽犯罪に分類されていても、強制送還の対象とするよう規定を広げるというものだ。


同法案に賛成する者は、この法案を公共の安全を守るための措置と位置付けており、ホワイトハウスの行政管理予算局(OMB)からも同様に支持を得ている。OMBによれば、移民関税執行局(ICE)は2018年から2023年の間に、飲酒運転関連で4万3000人以上の非市民を逮捕している。

「不法移民による危険な行動は、アメリカ人の生命や身体に深刻な危険を及ぼしかねない。それゆえ移民取り締まりに多くのリソースを割くべきだ」と、8月25日、元共和党上院候補者ピーター・ルマイは本誌に述べた。
「アメリカ市民となるためには『良き道徳的性格』が求められる。飲酒運転は軽視すべき犯罪ではないし、国籍取得を拒む理由として十分である」

「しかし、同法案にとって最も重要なのは、地域社会で混乱や悲劇を引き起こす非アメリカ市民や不法移民にうんざりしているアメリカ国民からの支持だ。日々、非市民がアメリカ国民に怪我や死をもたらしているという話を耳にする。(中略)この法案を可決することは、制度を混乱させるのではなく、地域社会の安全を守ることになる」

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