対北朝鮮「強硬策からの転換」図る韓国の李在明、「非核化プラン」を提示...その中身と実現性
South Korea's Plan To Stop North Korea's Nuclear Weapons Program

李在明は前政権と比較して北朝鮮に対し宥和的だが Chris Jung-REUTERS
<北朝鮮に宥和的な態度をしめす李政権だが、北朝鮮との歩み寄りは簡単ではなさそうだ>
韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は、北朝鮮との対話を再開したいとの意向を示している。
李は北朝鮮に対して核兵器計画の後退、最終的には放棄を促すことを目指す三段階の計画を提示した。
韓国の進歩系政党「共に民主党」の李は、対北朝鮮強硬派だった尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の政権下で高まった朝鮮半島の緊張緩和を公約として掲げている。
北朝鮮は韓国およびアメリカとの公式な通信を断絶。金正恩(キム・ジョンウン)は国連安全保障理事会の制裁に反して自国の核計画を拡大し、ミサイルの試射を繰り返している。
金は、北朝鮮の核兵器はアメリカとその同盟国からの侵略を抑止するために必要だと主張している。2024年、北朝鮮の形式的な国会にあたる最高人民会議は、この核戦力を憲法に明記した。
読売新聞のインタビューによれば、李は北朝鮮が核開発を続けることを容認したまま関与を再開すべきではないと警告、アメリカの「戦略的忍耐」という方針が結果的に北朝鮮の核開発を進展させることになったと指摘した。
「我々の目標は朝鮮半島全体の非核化だ。しかし、非核化は宣言するだけで実現できるものではない」と李は語る。
「第1段階では、核兵器やミサイルの開発を凍結させる。第2段階ではそれを縮小し、第3段階で非核化を目指す」
また、尹前政権の「対決的な態度」が北朝鮮の不信感を増幅させたと非難し、対照的な姿勢を打ち出している。
「韓国と北朝鮮は互いに脅威とならず、互いを認め、尊重し、共に繁栄するという平和共存の道を模索しなければならない。私はそれが可能であると信じている」
李は6月に大統領に就任して以来、短期的な緊張緩和策の一環として、2018年に締結された南北軍事合意の復元を支持している。