「子供を持ちたい」LGBT+の人が増えている...最新調査で浮き彫りになった「意識の変化」とは?
Number of LGBTQ+ Wanting Children Goes Up: Survey

Alexander Grey-Unsplash
<世界中で少子化が進み、アメリカでは同性婚の権利をめぐる懸念が広がるなか行われた調査。その結果の意味を専門家に聞いた──>
ピュー・リサーチ・センターが最近実施した調査で、LGBTQ+当事者と非当事者それぞれの結婚や家族に対する願望が明らかになった。
本誌が今回の調査結果と、同センターが2013年に行った調査結果を比較したところ、LGBTQコミュニティにおける結婚や家族観の変化が浮き彫りになった。
現在、アメリカでは同性婚の権利を保障する「オバーグフェル対ホッジス」判決が覆される可能性をめぐり、懸念が広がっている。最高裁の右傾化に伴い、この判決を見直す動きが出ているのだ。
こうした文化的な争点における変化は、2022年の最高裁判決――長年にわたり中絶の権利を保障してきた「ロー対ウェイド」判決の破棄――によって象徴された。仮に同性婚が全米で無効とされれば、その是非は各州に委ねられることになる。
ピュー・リサーチ・センターの今回の調査結果は、世界各国で少子化が進む中で発表された。
米議会予算局の最新予測によると、アメリカの合計特殊出生率(女性が生涯に産む子どもの平均数)は今後30年間で1.6にとどまる見通しとなっている。これは、移民なしで人口を維持するために必要とされる2.1を下回っている。