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コーカサス

トランプが計画する、南コーカサスの「トランプ・ブリッジ」とは? ロシアやイランは戦々恐々

How 'Trump Bridge' May Soon Reshape Warzone Bordering Russia, Iran, Turkey

2025年8月8日(金)17時45分
トム・オコナー

ロシアは敗北者に

アゼルバイジャンとイスラエルの関係強化もイランにとっては懸念事項だ。

そのため、イランはアゼルバイジャンとの関係改善を模索している。


グリゴリアンは、ロシアは南コーカサスへのアメリカの関与について「よりデリケートになっている」と語る。かつての支配地域で影響力が低下する中、「アメリカがこの地域でイニシアチブを握ることになれば、ロシアの地位に大きな打撃を与えることとなる」ためだ。

南コーカサスの紛争と安全保障の専門家のバルタニャンは、今回のアメリカの関与によって「ロシアは敗北者となった」と指摘する。そして、「ロシアはこの道路を自らの管理下に置くことを望んでいた。しかし、アメリカの動きはアルメニアとアゼルバイジャンの安定と和平を後押しするものだ。同時に、南コーカサスでのロシアの影響力低下を決定づけた。これはウクライナ侵攻とナゴルノ・カラバフ崩壊によって始まった流れが強化されたに過ぎない」と述べた。

「まあ、これがロシアの払うべき代償ということだ」

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