最新記事
米中関係

トランプが中国に譲歩し始めた...一体なぜ? 共和党内や支持者の間でも懸念の声広がる

Why China is Becoming Donald Trump's Biggest U-Turn

2025年8月6日(水)17時35分
マイカ・マッカートニー、ジョン・フェン
中国国旗とトランプ大統領のシルエット

トランプにとって中国は不倶戴天の敵のはずだったが kovop-shutterstock

<トランプは対中強硬政策を主張していたが、最近は軟化傾向にある。これもTACO(トランプはいつも怖気づく)なのか>

第1次トランプ政権が中国との貿易戦争を開始した際、アメリカ政府内では、中国がアメリカの安全保障、政治、経済的利益にとって長期的な脅威となるという認識が高まっていた。

しかし現在、米政府内の中国問題専門家らは、トランプが数年来の中国との競争路線から方向転換しつつあることを懸念している。トランプがアメリカに取り戻そうとしている戦略的産業分野で、中国が足場を固める好機となりかねないためだ。

本誌はホワイトハウスにコメントを求めている。


米民主党は、トランプ政権が中国政府と長期にわたり経済戦争を行っていることや、同盟国との連携が不十分だったことを批判していた。一方、中国の不公正な貿易慣行、通貨操作、市場へのアクセスの不平等などを根拠に、政権の対中強硬姿勢は概ね支持していた。

第1次トランプ政権下の対中政策は米中関係に大きな影響を与えた。結果、バイデン前米大統領も、この「新冷戦」ともいうべき状況を簡単には覆せなかった。

実際、バイデンは、トランプ時代の関税を維持しただけでなく、それを拡大した。技術が中国の軍事近代化を加速させているとの懸念の下、アメリカの先端技術の対中輸出規制も強化した。

トランプは第2次政権が発足する前から、バイデン政権よりもさらに強硬な対中姿勢を取ると公約していた。第1次トランプ政権で国家安全保障担当副補佐官(2019〜2021)を務めたマシュー・ポッティンジャーは、トランプが「バトンを引き継ぎ、それを持って走る」と述べ、アメリカや世界の利益を損なう中国の貿易慣行に対し、通商法301条に基づく調査を再び推し進めるだろうと予測していた。

事件
ニューズウィーク日本版メンバーシップ登録
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

トランプ大統領、来週にも次期FRB議長指名決定とベ

ワールド

タイ中銀、外貨収入の本国送金規制を緩和 バーツ高対

ワールド

国連人権理事会、イラン情勢で23日緊急会合 「憂慮

ワールド

欧州委員長、独立した欧州構築の必要性強調 地政学的
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「耳の中に何かいる...」海で男性の耳に「まさかの生物」が侵入、恐怖映像と「意外な対処法」がSNSで話題に
  • 2
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で国境問題が再燃
  • 3
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の船が明かす、古代の人々の「超技術」
  • 4
    「死ぬところだった...」旅行先で現地の子供に「超危…
  • 5
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 6
    中国、欧米の一流メディアになりすまして大規模な影…
  • 7
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 8
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 9
    AIがついに人類に「牙をむいた」...中国系組織の「サ…
  • 10
    トランプが「NATOのアメリカ離れ」を加速させている…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 5
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 6
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 7
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 9
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 10
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中