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ウクライナ情勢

パトリオットではロシアの空の攻撃の10%しか防げない

Can Patriot missiles help Ukraine turn the tide?

2025年7月15日(火)13時58分
ヘスス・メサ
パトリオット

イスラエルに配備された防空システム、パトリオット(2003年、テルアビブ近郊)REUTERS/Havakuk Levison

<パトリオットは弾道ミサイルや巡航ミサイル向け。ロシアの攻撃の大半はローテクの自爆ドローンだ。ウクライナ軍は前線での武器弾薬も不足しており、幅広い支援パッケージが必要だ>

ロシアがアメリカが仲介するウクライナとの停戦協議に応じず、ミサイルやドローンを使用した攻撃を逆に激化させていることに苛立ちを募らせてきたドナルド・トランプ大統領は、ウクライナに対して防空システム「パトリオット」の追加供与を行うと表明。その費用は欧州連合(EU)が負担するとしている。

トランプは7月13日、ウクライナに対して「彼らが切実に必要としているパトリオット」を送ると表明し、その費用は「100%」EUが支払うと説明した。プーチンについては「口ではいいことを言うが、夜になると爆撃する。私はそれが気に入らない」と批判。14日にはホワイトハウスでNATOのマーク・ルッテ事務総長と会談し、ロシアが50日以内に和平合意に応じなければ制裁を科すと表明した。

既にドイツがパトリオット少なくとも2基を購入してウクライナに供与することに合意しており、ノルウェーも追加の購入に合意したと報じられている。ウクライナは現在、ジョー・バイデン前米政権から供与された少数のパトリオットを運用しているが、重要インフラや人口密集地を防衛するための追加供与を強く求めてきた。

MIM-104パトリオットは米防衛関連企業のレイセオン・テクノロジーズが開発した移動式の地対空ミサイルシステムだ。航空機、巡航ミサイル、ドローンや戦術弾道ミサイルを迎撃するためのシステムで、レーダー装置、射撃管制装置、発射機、電源車などの車両で構成される。

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