最新記事
トランプ

トランプ、自身の「庭」で初炎上...長文のお気持ち表明で支持層が分断される事態に

Trump Gets 'Ratioed' on Truth Social for First Time Amid Epstein Backlash

2025年7月14日(月)18時40分
ジョーダン・キング
トランプのSNS、トゥルース・ソーシャル

トランプは自分でSNSプラットフォーム「トゥルース・ソーシャル」を立ち上げ、信者を囲っていたが Charles-McClintock Wilson-shutterstock

<トランプ政権はエプスタイン事件の関連文書の公開を約束していたが、果たされなかったことで、強固な支持層からも反発される事態に陥った>

ドナルド・トランプ米大統領は7月12日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に、エプスタイン事件の関連文書をめぐりパム・ボンディ司法長官を擁護する内容を投稿。だがフォロワーからの猛反発を招き、ホームグランドで初めての「炎上」となった。

未成年への性的虐待などで起訴され、2019年に勾留中に死亡した米富豪ジェフリー・エプスタイン元被告が持っていたとされる虐待の「顧客リスト」をめぐっては、その公開を望む声がトランプ支持層の間では高まっていた。


だが司法省は今月、そのようなリストをエプスタインが保持していた証拠はないと公表すると、多くの支持層が反発。これを受けトランプは12日の投稿でボンディの対応を「素晴らしい」と称賛し、「ボンディもMAGAチームの一員だが、今起きていることは好ましくない」とボンディを擁護した。

そして「誰も気にかけないジェフリー・エプスタインのために、時間とエネルギーを無駄にするな」とも主張した。

この投稿は、自身が立ち上げ「庭」とも言えるSNSプラットフォームにも関わらず大炎上。トランプの投稿としてはトゥルース・ソーシャル上で初めていわゆる「レシオ化(比率負け)」した。

「レシオ化」とは、SNS上で投稿に対する返信数が「いいね」やシェア数を上回る現象を指す。不人気な投稿に対しては支持よりも批判や異論の数が上回ることが多く、炎上したとみなされる。

長文にわたりボンディと自らの政権を擁護したトランプの投稿は、14日午後18時00分時点(日本時間)で、返信が4万4700件以上寄せられた一方、「リトゥルース(シェアに相当)」は約1万2900件、「いいね」は3万9600件となっている。

トゥルース・ソーシャルでは通常、トランプの投稿に対しては、好意的な反応が圧倒的多数を占める。実際、本誌が2022年以降の1000件以上を調査したところ、「返信数が「いいね」と「リトゥルース」の両方を上回った投稿は今回のボンディ擁護の投稿だけだった。

対談
為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 セカンドキャリアの前に「考えるべき」こととは?
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ゼレンスキー大統領、米特使と会談 防空強化と武器調

ワールド

FRB議長、本部改修費用を巡り監察を要請 政権の批

ワールド

トランプ氏、ウクライナにパトリオット供与表明 対ロ

ワールド

ゼレンスキー氏、スビリデンコ第1副首相を新首相に指
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中にまさかの居眠り...その姿がばっちり撮られた大物セレブとは?
  • 2
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機」に襲撃されたキーウ、大爆発の瞬間を捉えた「衝撃映像」
  • 3
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別「年収ランキング」を発表
  • 4
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    【クイズ】次のうち、生物学的に「本当に存在する」…
  • 7
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 10
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 5
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 8
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 9
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 10
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中