「シベリアのイエス」に懲役12年の刑...辺境地帯で集団生活をしていたカルト教団の実態とは?
Man Claiming To Be Jesus Christ Is Sent To Russian Prison Camp
トロップとその側近ウラジーミル・ベデルニコフおよびバディム・レドキンの2人は、2020年にFSB(ロシア連邦保安庁)のヘリコプターに急襲され、逮捕された。
彼らは、信者の市民的権利を侵害し、身体的被害を与えるような宗教団体を設立したとして起訴された。ロシア検察は「1991年から2020年の間、トロップは他者を自らの支配下に置こうとし、心理的暴力によって彼らの健康に害を与えた」と声明の中で述べている。
ノボシビルスクのジェレズノドロージュニー地区裁判所は2025年6月30日、16人に「精神的損害」を与えたと、3人を断罪。被害者とされた16人の内6人は「深刻な健康被害」を、1人は「中程度の損害」を受けたと検察は述べている。
また、クラスノヤルスク地方の公的資金から500万ルーブル(約900万円)以上の資金が教団に流れていたことも判明した。
裁判所は被告らに対し、被害者および国に総額4500万ルーブルの損害賠償をするよう命じた。被告らは起訴内容を否認しており、トロップとベデルニコフには12年、レドキンには11年の刑が科された。3人が控訴するかどうかは明らかになっていない。