最新記事
中東情勢

電光石火でイラン上空の制空権を奪取! 装備と戦略と情報工作、すべてで圧倒し勝敗を決したイスラエル空軍

How Israel's air force compares as IDF claims "air superiority" over Iran

2025年6月17日(火)19時18分
エリー・クック
イランの空爆に向かうイスラエル空軍のF-35戦闘機

イスラエル空軍のF-35戦闘機(2016年) REUTERS/Amir Cohen

<イランの核開発を潰すため、イスラエルは長い時間をかけて水も漏らさぬ作戦を練ってきた。ここまではそれが実を結んでいる>

イスラエルがテヘラン上空で航空優勢を確保したと、イスラエル軍が発表した。イランとイスラエルが攻撃を再開した16日未明のことだ。

【動画】イランの空爆に向かうイスラエル空軍の戦闘機

「我々はテヘラン上空で完全な航空優勢を達成した」と、イスラエル国防軍(IDF)の報道官、エフィ・デフリン准将が発表した。

航空優勢とは一般に、敵の防空システムや航空機による脅威を大きく受けることなく、自軍が自由に空域を運用できる状態を指す。

イランとイスラエルは、イスラエルが6月13日にテヘランの核施設、ミサイル施設、その他の軍事拠点に対する「先制攻撃」を開始して以来、大規模な攻撃の応酬を続けている。

両国は引き続きドローンとミサイルによる攻撃を実施する意向を示しており、ドナルド・トランプ米大統領は両国に対して「(停戦に向けた)取引をしろ」と強く促しているが、激しい応酬は止まらない。

イスラエルが素早く航空優勢を確立した作戦、つまり防空網に引っかかる遠距離からのミサイル攻撃に依存せず、上空から爆弾を落とせる地の利を獲得した点は「印象的だ」と、英シンクタンク「王立統合軍事研究所(RUSI)」の上級研究員ジャスティン・ブロンクが述べた。

東京アメリカンクラブ
一夜限りのきらめく晩餐会──東京アメリカンクラブで過ごす、贅沢と支援の夜
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏「金は関税の対象にならず」、懸念払しょく

ワールド

欧州首脳、米ロ首脳会談控え13日にトランプ氏と協議

ワールド

ゼレンスキー氏「ロシアに戦争終結の用意ない」、制裁

ワールド

ロ・ウクライナ、和平へ「領土交換」必要 プーチン氏
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    産油国イラクで、農家が太陽光発電パネルを続々導入する切実な理由
  • 2
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客を30分間も足止めした「予想外の犯人」にネット騒然
  • 3
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは
  • 4
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 5
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 6
    なぜ「あなたの筋トレ」は伸び悩んでいるのか?...筋…
  • 7
    「靴を脱いでください」と言われ続けて100億足...ア…
  • 8
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医…
  • 9
    「古い火力発電所をデータセンターに転換」構想がWin…
  • 10
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 1
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 2
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 3
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を呼びかけ ライオンのエサに
  • 4
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 5
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 6
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 7
    職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何…
  • 8
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 9
    こんなにも違った...「本物のスター・ウォーズ」をデ…
  • 10
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中