米女子刑務所で「全裸検査」を看守が撮影...「屈辱」「私だって人間」、受刑者たちの告発【独占取材】

EXCLUSIVE: Women Allegedly Filmed Nude By Guards While in Prison Speak Out

2025年6月14日(土)18時47分
ニック・モードワネック

これをきっかけにベネットは、これまでずっと週2回必ず会いに来てくれていたアルツハイマーの父親を含め、家族との面会をキャンセルするようになった。

「裸を撮られたくない気持ちと、父に会いたい気持ち、選ぶのは本当に苦しかった」と、彼女は言う。「最終的には、父にとって必要な時間を奪うわけにはいかないという結論に至った」。それでも、面会室に入った瞬間に「後でまた録画される」のだと思うと、家族の前で泣いてしまった。

「でもその日は、刑務官のボディカメラが充電切れになっていた。だから録画されなかった。まるで宝くじに当たったような気分だった」

一方、匿名を希望した50歳の受刑者(仮名:ジェーン・ドウ)は、刑務官に「録画を止めてほしい」と頼んだこともあるが、規則だとして拒否されたという。

「なぜ受刑者が録画されるのか」「誰が映像を見るのか」、そして彼女が心配しているのは、「ハッキングによって映像が外部に流出するのではないか」ということだ。

彼女は受刑者の義歯を製作する歯科技工士として作業しており、これは刑務所内でも最も高いクリアランスが必要だとして、金属探知機による検査も義務づけられている。「週4日勤務しており、そのたびにストリップサーチを受けなければならない」

「もう75回から90回は録画されたと思う。感覚を麻痺させるしかない。そうしないと心が壊れてしまう。こんな虐待に耐えるなんて、1回だけでも十分苦痛なのに」

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ベルギー、空軍基地上空で新たなドローン目撃 警察が

ワールド

北朝鮮との対話再開で協力を、韓国大統領が首脳会談で

ビジネス

再送-中国製造業PMI、10月は50.6に低下 予

ワールド

イスラエル、レバノンにヒズボラ武装解除要請 失敗な
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「今年注目の旅行先」、1位は米ビッグスカイ
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつか…
  • 5
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 6
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 10
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 10
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中