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今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべきでは?...結婚観が変わっても「不動の1位」は彼女

Is It Time To Reconsider a Fairytale Marriage? | Opinion

2025年6月9日(月)18時28分
シマ・ボーマン(ウッドラフ・J・ディーム記念法学教授)

毎年実施されているギャラップの世論調査によれば、既婚者は未婚者よりも20%高い割合で「充実した生活を送っている」と感じていることが明らかになっている。さらに、事実婚のカップルよりも幸福度は明確に高い。

複数の研究によると、結婚している大人は身体的にも精神的にも健康であり、その子どもたちは健やかに成長しやすい傾向にある。また、既婚カップルの多い地域では犯罪率が低く、地域社会全体の安定や繁栄にも寄与しているという結果が出ている。

私は大学教授として、今年だけで3人のZ世代の学生から「最大の恐怖は離婚だ」と打ち明けられた。彼らは、私自身が結婚に興味がなかったにもかかわらず、若くして結婚し、やがて離婚してシングルマザーになった過去があることを知らなかった。

ふつうなら、「結婚や子どもは慎重に」と彼らに助言しそうなところだが、私は自分の失敗した"ハッピーエンド"が、結婚にもう一度チャンスを与えることをためらわせなかったことに、むしろ感謝している。

今の夫とは結婚して10年近くになる。弁護士として「子どもが3人を超えると真剣に見てもらえない」と何度も言われたが、私は5人の子を育てている。そして、それを心から誇りに思っている。

結婚も家庭も、混沌としていて完璧とは言えない。でも、そこには深い意味がある。シンデレラが虐げられた家庭から抜け出して王子と出会ったように、今を生きる若者たちにも「追い求めるに値する持続的な愛」のビジョンを示さなければならない。

孤独な人生があたかも理想のように語られる現代の空気に対して、結婚と子育てがもたらす充実感と豊かさを、文化の語り直しの中で回復すべき時が来ている。


シマ・ボーマン(Shima Baughman)
ウッドラフ・J・ディーム記念法学教授、宗教・家族・憲法研究に関するウィートリー研究所特別フェロー

※本記事は筆者の見解に基づいています。

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