最新記事
結婚

今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべきでは?...結婚観が変わっても「不動の1位」は彼女

Is It Time To Reconsider a Fairytale Marriage? | Opinion

2025年6月9日(月)18時28分
シマ・ボーマン(ウッドラフ・J・ディーム記念法学教授)

2023年には、バービーが60年以上にわたって「運命の相手」とされてきたケンとの関係を拒絶するという展開が描かれた。

こうした微細な変化に加え、より直接的なメッセージも登場している。たとえば、2024年刊行の書籍『This American Ex-Wife』では、結婚を「日常に潜む恐怖」や「暴力的な牢獄」として退けるべきだと主張している。

さらに、過去2年間にわたり「Hulu」で高視聴率を記録しているリアリティ番組では、結婚中の不倫や「MomTok(育児系TikTok)」の妻たちによる過激な言動が描かれ、伝統的な家父長制からの解放として注目を集めている。

こうした動きの中で、結婚や家庭は「目指すべき人生の形」としての魅力を失いつつある。プリンセス映画の変化と呼応するように、私たちの文化そのものも結婚に対する志向を失ってきた。

しかし、そんな風潮にもかかわらず、2023年にアメリカ人が「好きなプリンセス」として選んだのは誰だったか? ほぼすべての年齢層で選ばれたのは、なんとシンデレラだった。つまり私たちは今なお、結婚で物語が締めくくられる古典的なプリンセス・ロマンスに惹かれているのかもしれない。

女性に自立や教育、リーダーシップを教えることはもちろん重要だが、「ひとりで生きる人生」を理想化することが、個人や社会にとって最善とは限らない。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ハリケーン「メリッサ」、勢力衰えバハマ諸島を北東へ

ワールド

ブラジル、COP30は安全と強調 警察と犯罪組織衝

ワールド

米中首脳会談後の発表、米国農家の「大きな勝利に」 

ビジネス

韓国サムスン電子、第3四半期は32%営業増益 従来
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    コレがなければ「進次郎が首相」?...高市早苗を総理に押し上げた「2つの要因」、流れを変えたカーク「参政党演説」
  • 4
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【クイズ】開館が近づく「大エジプト博物館」...総工…
  • 7
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 8
    リチウムイオンバッテリー火災で国家クラウドが炎上─…
  • 9
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 10
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 9
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 8
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 9
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 10
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中