「書類を提出しても輸出できない」 中国税関、一部レアアース磁石の輸出規制をめぐり混乱

5月26日、中国税関当局は、家電製品に使用される高性能ではないレアアース(希土類)磁石の一部について輸出を停止している。写真は江西省南城県のレアアース鉱山で働く作業員。2012年3月撮影(2025年 ロイター)
中国税関当局は、家電製品に使用される高性能ではないレアアース(希土類)磁石の一部について輸出を停止している。政府の輸出規制の適用方法を巡る混乱が要因という。関係筋3人が明らかにした。
レアアース磁石は17種類の元素から構成されており、その組み合わせによって性能が決まる。高性能のものは自動車、風力タービン、戦闘機に使われる。
しかし、中国税関当局のウェブサイトでは、化学的性質が異なるにもかかわらず、レアアース磁石のコードは1つしか記載されていない。
中国政府は4月、他のレアアースと共にいくつかの高性能タイプの輸出を制限した際、一部の高性能ではないものについては適用を除外した。
それにもかかわらず、関係筋によると、税関当局は同じコード識別子を共有している少なくとも2つについて輸出を禁じている。
輸出業者が規制のない種類の磁石であることを示す書類を提出した後でも、輸出品はまだ中国を出ていないという。
中国商務省と税関当局はロイターのコメント要請に応じなかった。
