米国務長官、カタールに支援継続呼びかけ イスラエルとハマス仲介役に期待

ルビオ米国務長官は１５日、カタールに対し、パレスチナ自治区ガザの紛争解決に向けたイスラエルとイスラム組織ハマスの交渉の仲介役を継続するよう呼びかけた。写真は同日、エルサレムで撮影（２０２５年　ロイター//Nathan Howard）

［エルサレム／カイロ　１５日　ロイター］ - ルビオ米国務長官は１５日、カタールに対し、パレスチナ自治区ガザの紛争解決に向けたイスラエルとイスラム組織ハマスの交渉の仲介役を継続するよう呼びかけた。カタールはイスラエルが先週、ハマス幹部を標的にして首都ドーハに空爆したことに反発しており、アラブ諸国と共にイスラエルの空爆への対応を協議するため、同日ドーハで首脳会議を開催していた。

訪問先のイスラエルのエルサレムでネタニヤフ首相と記者会見したルビオ氏は、カタールがガザで拘束されている人質４８人全員の解放、ハマスの武装解除、ガザ住民のより良い未来の構築という目標の達成に貢献できると評価。同盟国であるカタールに対して「こうした点で建設的な役割を果たすよう引き続き働きかけていく」と述べた。

ガザで戦闘開始後の死者数が増え続けるほか、飢餓や人道の危機などに世界が懸念を強める中、イスラエルは世界で孤立を深めているものの、ルビオ氏は強固に支持する姿勢を示した。一方、ネタニヤフ氏は、ハマス幹部が「どこにいようとも」さらなる攻撃を排除しないと強硬姿勢を維持した。

ルビオ氏は「平和的かつ外交的な方法で（ガザでの戦闘が）終結することを願って、可能性を探り、実現に全力を尽くす一方で、実現しない可能性にも備えておかねばならない」と発言。ハマスを「残忍なテロリスト」と呼び、平和や安全を脅かす武装勢力として存続することに反対する意向を示した。