イスラエルが「大規模地上作戦」と「限定的な食料搬入」を再開

5月18日、イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザ北部と南部で大規模な地上作戦を開始したと発表した。写真は、攻撃を受けた避難民のテントキャンプ。同日、ガザ南部のカーン・ユーニスで撮影(2025年 ロイター/Hatem Khaled)
イスラエル軍は18日、パレスチナ自治区ガザ北部と南部で大規模な地上作戦を開始したと発表した。一方、同国首相府はガザへの限定的な食料搬入を認める方針を示した。
イスラエルは3月からガザへの支援物資搬入を認めておらず、飢餓のリスクが高まる中、国際社会から圧力が強まっていた。一方で軍事作戦を強化し、ガザ保健当局によると、18日までの1週間に少なくとも464人が死亡、うち130人は17日夜からの攻撃で死亡した。
イスラエル首相府は「軍の勧告と、イスラム組織ハマス打倒に向けた激しい戦闘の拡大を可能にする作戦上の必要性から、ガザで飢餓危機が発生しないよう住民に基本的な量の食料提供を認める」とした。
イスラエル軍は新たな地上作戦「ギデオンの戦車」を後押しするため、過去1週間でハマスの拠点670カ所以上に予備的な空爆を行い、戦闘員数十人を殺害したと明らかにした。
こうした中、双方の関係者によると、カタールで再開された停戦協議に今のところ進展は見られない。
イスラエルのネタニヤフ首相は協議について、停戦と人質解放に加え、ハマス戦闘員の追放とガザの非武装化と引き換えに戦争を終結させる提案が含まれていると述べた。ハマスはこれまで、こうした条件を拒否している。
