トランプ関税はアメリカの世帯平均所得を年60万円削りかねない――米イエール大学
Trump Tariffs Could Cost Average American Household $4,200 a Year
貿易相手国が報復関税を導入した場合は、所得が2番目に低い10%の世帯では平均2400ドル負担が増え、中間層では3800ドル、最上位10%の高所得世帯では9500ドル負担が増える見通しだ。
また食品価格は平均で約3.7%上昇すると予想する。2025年2月の家庭内の食品価格上昇率は前年同月比で1.9%だ。
米ワシントン・ポスト紙は3月31日、ホワイトハウスの複数の側近たちが特定の国や製品を対象にするのではなく、ほぼ全ての国からアメリカに輸入される製品に約20%の関税を課すことを検討中だと報じていた。
イエール大学予算研究所で経済担当ディレクターを務めるアーニー・テデスキは本誌に対して次のように語った。「(広範な輸入品に20%の関税をかける前提の分析では)10年間で約3兆ドルの税収が得られる見通しで、これは現行の減税策の約半分を賄える金額だ。だが一方で物価上昇をもたらし、2025年の米経済の成長率を半減させる可能性がある」