最新記事
韓国

世界最低の韓国の出生率が、過去9年間で初めて「上昇」した理由、どの対策が効いたのか

2025年3月2日(日)17時40分

モルガン・スタンレーで韓国・台湾担当エコノミストを務めるキャスリーン・オー氏は、「韓国が直面している人口推移は、世界でも最も困難なレベルにある。政府は6月に「人口非常事態」を宣言したが、それは決して誇張ではない」と語る。

「リアルな危機感が感じられ、関連当局がその場しのぎの対策ではなく、構造改革に向けて動いているのは朗報だ」

昨年実施された政策転換の1つは、父母双方が育児休暇を取得する場合に給与が全額支給される期間を、それまでの最長3カ月から6カ月に延長したことだ。

さらに、父母双方が取得する場合、育児休暇の最長期間が1年から1年半へと延長された。

父親の育児休暇も、最長10日から20日に延長された。中小企業の従業員については、政府が休暇期間中の給与を肩代わりする。

政府は今年から、上場企業に対し、法令で定められた提出文書に育児関連の統計を記載することを義務付けるとともに、政府の少子化対策プロジェクトに対するインセンティブ、中小企業を対象とする助成金を提供するようになった。

こうした政策は実を結び始めているようだ。

23年の婚姻件数はコロナ禍後の反動で12年ぶりに増加に転じ、さらに2024年には、過去最高のペースで急増した。昨年の政府の調査では韓国民の52.5%が結婚に対して肯定的な見方を示しており、14年以降で最高の数値となった。

翰林大学のシン・キュンア教授(社会学)は、「政府は、制度面で打てる限りの手を打っている。今求められるのは、より多くの企業がこうした少子化対策を取り入れることだ」と語った。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

マキタ、通期純利益予想を上方修正 自社株買いも決議

ワールド

銀現物、120ドル突破 年初から60%超上昇

ビジネス

コナミが通期予想を上方修正、期末増配 主力タイトル

ビジネス

日経平均は小幅に3日続伸、方向感乏しい アドバンテ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 3
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大胆な犯行の一部始終を捉えた「衝撃映像」が話題に
  • 4
    パキスタン戦闘機「JF17」に輸出交渉が相次ぐ? 200…
  • 5
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 6
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 7
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 8
    人民解放軍を弱体化させてでも...習近平が軍幹部を立…
  • 9
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 10
    またTACOった...トランプのグリーンランド武力併合案…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 5
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 6
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 9
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 10
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中