最新記事
韓国

世界最低の韓国の出生率が、過去9年間で初めて「上昇」した理由、どの対策が効いたのか

2025年3月2日(日)17時40分

だが2024年、暗雲の漂っていた韓国の出生率統計に明るい兆しが見えた。出生率は依然として世界でも過去に類を見ない低さではあるが、23年の0.72に比べ0.75に上昇した。出生率低下に歯止めをかけるべく、韓国は少子化対策に何十億ドルも投じてきたが、それでも出生率は15年の1.24から8年連続で低下していた。

回復の大部分は、コロナ禍に延期されていた結婚が増加したことを反映しているが、それ以外のデータからは、単にコロナ禍からの一時的な反動だけでなく、政府の対策が奏功している兆しも見られる。

四半期データによれば、2024年後半に第1子の出生数が11%増加したのに対し、ナムさんのような第2子の出生数は12%増加している。

<まさに転機>

人口政策担当の大統領秘書官を務めるヨー・ヒェミ氏はロイターに対し、「今後しばらくは(出生率が)さらに上昇する可能性が高く、私たちはまさに転機を迎えている」と語った。

現在、弾劾裁判中の尹錫悦大統領は昨年、「国家的人口危機」への対処に特化した新たな省の設立を提案した。効果に乏しかった従来の給付金中心の支援策から、もっと幅広いアプローチを目指すものだ。

ロイターが先週、政策担当者や関連業界の専門家、エコノミスト、韓国の母親らにインタビューを行ったところ、出生率回復の要因として挙げられたのは、仕事と家庭のバランス、保育、住宅という3分野における政府の支援策と、さらに企業に子育て奨励を呼びかけるキャンペーンだった。

韓国政府は今年、上記3つの重点分野に19兆7000億ウォン(約2兆円)を支出する予定で、これは2024年に比べ22%増となる規模だ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏 、 ホルムズ海峡に多くの国が軍艦派遣と

ビジネス

イラン情勢注視続く、FRB金利見通しも焦点=今週の

ワールド

イスラエル、レバノンと数日内に協議へ ヒズボラと戦

ワールド

北朝鮮の金総書記、多連装ロケット砲の発射訓練視察=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目のやり場に困る」衣装...「これはオシャレなの?」
  • 3
    「筋肉はモッツァレラと同じ」...なぜウォーミングアップは「2セット」でいいのか?
  • 4
    機内で「人生最悪」の経験をした女性客...後ろの客の…
  • 5
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 6
    幼い子供たちの「おぞましい変化」を克明に記録...「…
  • 7
    ぜんぜん身体を隠せてない! 米セレブ、「細いロープ…
  • 8
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 9
    有人機の「盾」となる使い捨て無人機...空の戦いに革…
  • 10
    【銘柄】「日本マクドナルド」の株価が上場来高値...…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 5
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 6
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 7
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 8
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 9
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 4
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 5
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 6
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 7
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 8
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中