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政権移行

トランプが「倫理規定」に署名拒否、資金源も使途も非公開の米国版「政治とカネ」劇場が始まった!

Donald Trump Not Signing Transition Documents Sparks Anger From Critics

2024年11月26日(火)19時05分
イワン・パーマー

MOUには政権移行のための資金集めの目標額、一件当たりの寄付の上限、連邦政府から受け取る助成金の額、利益相反を避けるために資金提供者を公開する項目も含まれており、トランプがこれに署名しないということは、政権移行プロセスの資金提供者や金額を公開しないことを意味する。

反トランプの共和党員から成るグループ「リパブリカンズ・アゲンスト・トランプ(トランプに反対の共和党員)」はX(旧ツイッター)への投稿でトランプを「アメリカ史上最も腐敗した大統領」と称し、トランプの政権移行チームが「秘密の資金」で運営されているとした11月24日付のニューヨーク・タイムズ紙の見出しを共有。

「トランプは政権移行に必要な倫理規定書にまだ署名していない。これにより彼は未確認の献金者から人件費や交通費、事務所スペースの確保に必要な資金を無制限に調達することができる」と引用した。ちなみに、第一期トランプ政権への移行期だった2016年にはトランプも署名を行い情報開示を行なっている。

民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員(マサチューセッツ州選出)は先日、政権移行プロセスを監視するGSA宛てに書簡を送付。トランプはMOUに署名しないことで「国家安全保障上の緊急事態、公衆衛生や安全保障に関する差し迫った脅威や腐敗のリスクに効果的に対処する能力を自ら損なっている」と主張した。

「現政権との間の合意書に署名することを拒むというトランプの政権移行チームの前例のない姿勢は、次期政権の当局者らが責任を持って統治を行う能力を弱体化させ、米国民を脅かすことになる」

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