最新記事
米大統領選

ツイッター買収をテコに大統領とアメリカを丸ごと「買い取った」イーロン・マスク流投資術

2024年11月11日(月)12時29分
ファハド・マンジュー(スレート誌テクノロジー担当)
星条旗とイーロン・マスク

激戦州ペンシルベニアの選挙集会で演説するマスク(10月26日) SAMUEL CORUM/GETTY IMAGES

<トランプの宣伝通りにホワイトハウス入りして連邦政府の刷新を任されることになれば、事業の妨げになる規制も役人もイーロン・マスクの思いのままだ>

イーロン・マスクは移民なので、憲法上は米大統領選の出馬資格がない。だが生粋のイノベーター(革新者)であるマスクは、巧みにこれを回避する方法を見つけたようだ。

報道によれば、マスクがトランプ次期大統領の選挙運動に支出した寄付などの総額は1億3000万ドル。世界一の大富豪にとっては比較的少額だ。マスクはこのカネで、スキャンダルまみれで破産経験者の老いた前大統領の「経営支配権」を購入した。


そして、もう1つの投資先であるX(旧ツイッター)と、マスクのベンチャー事業に共通する型破りな突破力を武器に、予想外のトランプ復活を実現してみせた。

問題はこの先だ。マスクは投資の見返りに何を求めるのか。トランプ勝利が確実になった11月6日、マスクはツイッター買収時と同じように、大統領執務室に洗面台を運ぶ自身の写真をXに投稿した。このマスクの思い描く執務室に、トランプの赤ら顔の肖像は見当たらない。それに気付いた私は、トランプの勝利以上に背筋がぞっとした。

"Let that sink in."(よく考えろ)と「(洗面台)シンク」を掛けたジョーク。ツイッター買収時にも同じことをした

思想的にも経済的にも、マスクがホワイトハウスとの結び付きから得るものは多い。マスクは労働組合に反対し、さらなる減税を求め、企業に対する政府機関の権限を弱めるべきとする立場だ。多くのビジネスは連邦政府の補助金で多大な恩恵を受ける一方、多くの規制の対象でもある。

日本企業
スパイス企業の新戦略...エスビー食品が挑む「食のアップサイクル」とは?
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア・ウクライナ復活祭停戦、発効数時間で双方が違

ワールド

米イラン協議決裂、核・ホルムズ海峡で溝埋まらず 停

ワールド

中国、台湾向け観光規制緩和など新措置 野党党首訪中

ビジネス

円高につながる金融政策、「一つの選択肢」=赤沢経産
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康を守るはずのサプリが癌細胞を助ける? 思いがけない副作用に研究者が警鐘
  • 2
    新しいアメリカンドリームは「国外移住」...5人に1人が海外を希望する時代
  • 3
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦によって中国が「最大の勝者」となる理由
  • 4
    中国が恐れる「経済ドミノ」
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    【銘柄】イラン情勢で「任天堂」が急落 不確実な相…
  • 7
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 8
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 9
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 10
    革命国家イラン、世襲への転落が招く「静かな崩壊」
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 7
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 8
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 9
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 10
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中