ウクライナのドローン優位は終わった?──ロシアが激戦地に大量配備
Russia has snatched away Ukraine's drone advantage

ロシア製の攻撃用FPVドローンを持つロシア兵(11月9日、クリミア) REUTERS/Alexey Pavlishak
<ドローン技術で遅れをとっていたロシアが一部の激戦地でウクライナを上回る数のFPVドローンを投入し始めた>
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ウクライナとの「ドローン戦争」で後れを取り、なんとか巻き返しを図ってきたロシアが、激戦地でのFPVドローンの数でウクライナを逆転したようだ。ウクライナのある当局者が明かした。
ウクライナ軍第92機械化旅団のドローン部門「アキレス」を指揮するユーリー・フェドレンコによれば、ウクライナ東部と南部の激戦地では、ウクライナ軍のFPVドローン1機に対してロシア軍は5~7機のFPVドローンを展開しているという。
フェドレンコは12月12日にウクライナのメディアに対して、ロシア軍のFPVドローンはウクライナ領空に飛来して、標的になり得るものを探していると述べた。「ウクライナ軍は現在、そのようなやり方はしていない。標的が定まっている場合にのみ、FPVドローンを使用している」
本誌はこの件についてウクライナ軍にメールでコメントを求めたが、返答はなかった。
ウクライナは2022年2月にロシアによる本格侵攻が始まって以降、長い時間をかけてドローン調達のためのクラウドファンディングや技術開発を行い、「ドローン軍」を創設した。ドローンは偵察から自爆攻撃、砲撃の誘導に至るまで戦闘のほぼ全ての側面で使用されている。
中でもよく活躍しているのがFPVドローンだ。FPVドローンは、ドローンが見ている映像をそのままゴーグルやパソコンなどで見ながら標的を見つけたり攻撃したりできる。戦場の映像記録にも使われ、ウクライナ軍は攻撃したロシア軍の映像をインターネット上で頻繁に公開している。FPVドローンは安価で、市販のパーツで作れるが、敵の車両や兵士に大きな打撃をもたらすことができる。
ロシアがキャッチアップ
西側の専門家は以前から、ウクライナがさまざまな種類のドローンの開発に長けていると称賛してきたが、今では、後れを取っていたロシアがウクライナに追いつきつつあると言うアナリストやウクライナ当局者が増えている。
米シンクタンク「海軍分析センター」のサミュエル・ベンデットによれば、ウクライナはFPVの生産で大幅にリードしていたが、その後ロシアがドローンの開発と増産に本腰を入れて前線に大量の無人機を送り込むようになっている。
ベンデットは、ロシアでは国の機関やその関連団体が総力を挙げてドローンの開発・増産を行っており、「その成果としてロシア軍に1カ月あたり何万機ものFPVドローンを供給している可能性が高い」と本誌に語った。
現在ウクライナの戦場でどれだけのFPVドローンが展開されているのかを正確に把握するのは困難だが、ロシアのFPVドローン開発はおそらく「飛躍的な成長」を遂げているとも指摘する。ウクライナ軍も、前線の複数カ所でロシア軍のドローンが増えていると報告してきているという。
米フォーブス誌は、ロシアのあるボランティア団体は最近、毎月およそ1000機のFPVドローンの生産を行っていると報じた。

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