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ウクライナ侵攻

ロシアのテレビ司会者、核兵器使用に反対する国民を「いかれた平和主義者」と罵倒

Russian State TV Host Attacks 'Pacifists' Against Using Nuclear Weapons

2023年4月10日(月)17時15分
ジェームズ・ビッカートン

1952年に行われた太平洋での初の水爆実験 US Air Force's Lookout Mountain 1352d Photographic Squadron-Reuters

<「プーチンの代弁者」ことソロビヨフ曰く、ウクライナが攻勢に出ればロシアは戦時体制に完全に移行する>

ロシア国営テレビの著名司会者、ウラジーミル・ソロビヨフが、核兵器の使用に反対する同国内の人々を「いかれたロシアの平和主義者たち」と攻撃した。ソロビヨフはイデオロギー面でウラジーミル・プーチン大統領との共通点が多く、「プーチンの代弁者」とのあだ名で呼ばれている。

ソロビヨフがこの発言をしたのは、司会を務める番組の中で、2日にロシアの主戦派ブロガー、ウラドレン・タタルスキーが暗殺された事件に触れた時のことだった。

ウクライナのロシア軍は、思うように占領地域を広げることができずにいる。この数カ月は、予想されるウクライナ側の反転攻勢の前にドンバス地方の都市バフムトを攻略しようとしてきたが思うようにいかず、もし撃退されれば、ロシアが2014年に併合したクリミア半島まで危うくなるかもしれない。そうなれば「核使用の根拠になる」と、ドミトリー・メドベージェフ前大統領は言っている。

番組の中でソロビヨフは、タタルスキーが暗殺された今、ロシア政府の敵はプーチンを暗殺するかも知れないと自説を展開。もしプーチン暗殺が「外国の情報機関の手で実行」されたなら、それは正当な「開戦の理由」になるだし、「すぐに核攻撃も続くだろう」と主張した。

【動画】ソロビヨフの危険な独白

「かつてなく戦意は高揚」

さらにソロビヨフは「いかなる場合も」核兵器を使うべきではないと主張する「ロシア国内のいかれた平和主義者たち」に対する激しい批判を繰り広げた。

番組はロシアン・メディア・モニターという独立系の団体によって録画・翻訳され、ユーチューブに投稿された。ジャーナリストのジュリア・デービスが「ロシアのプロパガンダと戦う取り組み」として立ち上げた団体だ。

ソロビヨフは、もしウクライナによる反転攻勢が「戦略的成功」を収めた場合、ロシアは「全面的に戦時体制に移行」するだろうと予言した。

戦況が悪化した場合のプーチンの対応は「手に取るように分かる」と胸を張り、こうも述べた。「必要ならロシアの社会や産業への動員が行われるだろう。軍の予備役も必要なだけ招集されるだろう」

「国は戦時体制に完全に移行する。一時的な敗北にも関わらず、過去にないほど戦意は高揚し、ロシアは戦い続けるだろう。ナチス国家のウクライナが、ポーランドやバルト諸国や汚らわしい国々やその協力者たちとともに完全に打ち倒されるその日まで」

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