最新記事

トルコ

被災地支援に熱心なエルドアン大統領、元首相の退陣が脳裏をよぎる

2023年2月13日(月)13時44分
エミリー・タムキン
エルドアン大統領

地震の2日後には被災地を訪問 MURAT CETINMUHURDARーPRESIDENTIAL PRESS OFFICEーHANDOUTーREUTERS

<建物の耐震基準を強化しなかった政府の責任が問われかねない、巨大地震。1999年の大地震の際、エジェビット首相は退陣に追い込まれ、エルドアン台頭の糸口に>

2月6日にトルコとシリアの国境付近で発生した巨大地震を受けて、トルコのエルドアン大統領は被害が甚大な10県に3カ月間の非常事態宣言を発令。8日には被災地に赴き、救助活動の指揮を執る姿をアピールした。

エルドアンの迅速な対応は先人を反面教師にしたためだろう。1999年にトルコ北西部で大地震が起きた際には、政府の対応の遅れに批判が殺到。エジェビット首相(当時)は退陣に追い込まれ、エルドアン台頭の糸口となった。

エルドアンにとっての不安材料は、無数の建物が倒壊した光景かもしれない。今回の被災地は政権と関係の深い企業による建設ラッシュが続いていた地域で、建物の耐震基準を強化しなかった政府の責任が問われかねない。

一方、シリア側の被災地は反体制派の支配地域で、シリア政府による救援は期待できない。しかも、国際支援の窓口として唯一認められていたルートも地震の影響で寸断されている。

From Foreign Policy Magazine

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

国連総会、ウクライナ支持決議を採択 米は「交渉の妨

ビジネス

NY外為市場=円下落、日銀政策巡る摩擦を懸念

ビジネス

再送-〔アングル〕日鉄の巨額CBが示す潮流、金利上

ビジネス

米国株式市場=反発、AI巡る懸念後退 ハイテク株が
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    3頭のクマがスキー客を猛追...ゲレンデで撮影された…
  • 5
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    「極めて危険」──ゼレンスキー、ロシアにおける北朝…
  • 8
    IMF、日本政府に消費減税を避けるよう要請...「財政…
  • 9
    「IKEAも動いた...」ネグレクトされた子猿パンチと「…
  • 10
    武士はロマンで戦ったわけではない...命を懸けた「損…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 9
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 10
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中